☆★☆ブラジルのポルトアレーグレで1月24日から開かれていた「世界社会フォーラム(FSM)」の特別版「テーマを定めた社会フォーラム(FST)」は29日終了した。活動家2000人、一般市民4万人、インターネット使用者10万人が参加した。
FSTは、6月にリオデジャネイロで開かれる「リオ+20首脳会議」と並行してFSMが同市で開く「人民サミット」の議題や戦略を中心に話し合った。
最終日の29日には、「文化」も議論された。「経済、社会、環境に次ぐ第4の議題として文化を加えるべきだ。環境を破壊しない新しい開発モデルを探る過程で、文化が取り上げられていない。価値観を変えずに開発モデルを変えることなどあり得ない。文化も技術の変化とともに変わる。文化はいまイデオロギー闘争のさなかにあるが、文化を議題として取り上げよう」ーこのような意見が出された。
ポルトガルの社会学者ボアヴェントゥーラ・デソウザ=サントスは、「大資本は、<緑の経済>が大きな商売になることに気付いた」と指摘。フランス人でATTAC代表のベルナール・カッセンは、「資本家が<緑の経済>に抱く意図は、環境の脅威を金に変えることだ」と批判した。
FSMは年内にチュニジア、スペイン、カナダで分会を開き、来年はカイロで大規模なフォーラムを開くことにしている。