ベネズエラのニコラース・マドゥーロ大統領は4月25日、社会不安定化工作に関わったビデオ映像証拠のある者たちを即時逮捕するよう内相に命じた、と述べた。
これを受けてミゲル・ロドリゲス内相は同日、マイケティーア国際空港から24日出国しようとしていたミシガン州生まれの米国人ティモシー・トゥレイシー容疑者(35歳前後)を諜報工作員として逮捕した、と発表した。
同人は、外国のNGOから資金を得てベネズエラ国内で活動していた、という。この逮捕に関し米国務省は25日、さらなる情報を待つ、とだけ言及した。
警察は22日カラカス市内で実施した家宅捜査で、不安定化工作の証拠となるビデオ500本を押収しており、映像を分析しつつ捜査を進めている、という。
今月14日実施の大統領選挙でマドゥーロが辛勝した直後、対立候補エンリケ・カプリレスが敗北を認めず「選挙不正」を叫んだことから、カプリレス派の若者らが全国各地で破壊活動を続け、チャベス派9人が死亡、78人が負傷した。このほか、建物や乗用車などにかなりの被害が出ている。
内相は、ボリバリアーノ諜報局(SEBIN=セビン)は、故ウーゴ・チャベス大統領が4選を果たした昨年10月以降、不安定化工作を監視し捜査していた、と明らかにした。工作員らは、工作活動を「4月コネクシオン」と呼んでいた、という。