ボリビアのダビー・チェケウアンカ外相は7月2日ラパスで記者会見し、エボ・モラエス大統領専用機がフランスとポルトガルから上空通過を拒否され、「大統領の生命が危険に陥った」と明らかにし、両国を激しく非難した。
大統領はモスクワで1日開かれた第2回天然ガス輸出国フォーラム首脳会議に出席し、リスボーア、カナリア諸島経由で帰国の途に就きつつあった。ところがモスクワを発って3時間半後、両国から上空通過を拒否されリスボーアでの給油が不可能となったため、ビエンナ空港に緊急着陸した。
スペインもいったんカナリア着陸を許可しながら、その許可を取り消したという。
モスクワでは、ボリビア大統領機がエドゥワード・スノーデン氏を乗せて南米に向かうとの情報が流れ、米政府はフランスなどに圧力をかけた。
ボリビア外相は、全く根拠のない噂に基づいて航行・着陸を拒否するとは許し難いとして、両国に説明を求めた。
大統領に同行しているルベーン・サアベドゥラ国防相も、ビエンナで記者団に同様の事実関係を明らかにした。
一方、エクアドールとベネズエラの外相は「航行・給油拒否は生命に対するテロに等しい」と激しく非難し、南米諸国連合(ウナスール)の緊急会合開催を求めた。
モスクワでの同首脳会議に出席したニコラース・マドゥーロVEN大統領は2日、ベラルーシの首都ミンスクに到着した。