ベネズエラのニコラース・マドゥーロ大統領は9月25日未明、中国から帰国し、同日に予定されていた国連総会出席を取り止めたことを明らかにした。
大統領は、ニューヨークのブルックリンで米市民と「人民会合」をすることも予定していた。だが「挑発があった。オットー・ライク、ロジャー・ノリエガ、ルイス・ポサーダ=カリレス(LPC)が関わっていた」として、陰謀の存在を示唆し、NY行きを中止したと説明した。
マドゥーロは「私の任務は肉体の安全を確保すること」と述べ、対人テロリズモの陰謀があった可能性をにおわせた。
大統領が名前を挙げた3人はいずれも反革命キューバ人亡命者で、CIA要員ないしCIAに極めて近い立場にあった。LPC以外の2人は、共和党政権で国務省米州担当次官補を務めた。
LPCはキューバ航空空中爆破事件の主犯で、フィデル・カストロ前キューバ議長暗殺未遂事件の主犯でもある。米当局の保護下に置かれ、マイアミで暮らしている。
マドゥーロは、今回の訪中往復にキューバ航空機を使用した。仏エアバス社製の大統領専用機に重大な欠陥が見つかり使用できなかった事実を、理由として25日明らかにした。
同機は5ヶ月かけてフランスで解体整備した後、カラカスに戻されたが、欠陥が見つかったという。政府は現在、同社に説明を要求しており、場合によっては法的措置を取る、と表明している。