ブラジルのグロボTVファンタスチコは9月2日、ヂウマ・ルセフ大統領の電話、携帯電話、電郵(eメイル)、側近との交信などがすべて傍受されている、と伝えた。リオデジャネイロ在住のグレン・グリーウォールド記者が米NSA(国家安全保障局)の元職員エドゥワード・スノーデン氏から得た情報として報じた。
これを受けて大統領は同日急遽会合を開き、対応を協議した。外務、防衛、司法相らが出席した。一部情報では、10月予定の大統領訪米の中止も検討されている。
会合に先立ち外相は、ブラジル駐在米大使に説明を要求した。
先に発覚したNSAによるブラジルへのスパイ活動で悪化した伯米関係を修正するため、大統領が訪米することになっていた。そこに輪をかけるように暴露された新たなスパイ活動で、両国関係がさらに悪化、停滞するのは避けがたい。
同TVは、NSAは「未来への挑戦は何か」というテーマで「友人か敵か問題か」という設問をし、外国をスパイしていたとも伝えた。
ブラジルは、エジプト、インド、イラン、メキシコ、サウディアラビア、スーダン、トルコ、イェーメンの、スパイ対象国家グループに組み込まれ、その筆頭に挙げられていた。
また、欧州13カ国、ブラジル、メキシコ、日本を、通商戦略の観点からスパイしていた、とも報じた。
[夏目漱石は作品の中で、探偵を最も忌み嫌うべき職業と書いている。探偵とは、他人の秘密を探るのを商売にしている下劣な人種を指す。ノーベル平和賞のオバーマは今や、探偵に成り下がってしまった感がある。]