台風には心があった。立教大学ラ米研主催の駐日キューバ大使講演会は10月26日午後、予定通り開かれ、3時間余りに亘って熱弁が展開された。大教室が聴衆で埋まった。
マルコス・ロドリゲス大使は、キューバ史およびの今日の内政と外交について、山中道子さんの通訳を交えて一時間講演し、司会・伊高との質疑応答30分を経て、会場との70分間の質疑応答に臨んだ。
キューバ今日の最大の問題は経済と指摘し、そのための解決策を講じていることに繰り返し触れた。社会主義を維持することを絶対的な前提としながらも、キューバの歴史、特質、主権、独立に根差す独自の社会主義を達成目標として明確に定義すべきだ、と述べた。
これは、明確な目標なしに試行錯誤をしている、との現状についての見方を示したと受け取れないこともなく、極めて興味深い。
会場からは率直な質問が数多くなされた。大使はすべての質問にユーモアをちりばめながら誠実に答えた。
終わりに、会場にいたキューバ季刊誌テマスのラファエル・エルナンデス編集長が感想を述べ、「大使という立場上ぎりぎりのところまで進んで発言した」と、大使発言を評価した。
終わりに、会場にいたキューバ季刊誌テマスのラファエル・エルナンデス編集長が感想を述べ、「大使という立場上ぎりぎりのところまで進んで発言した」と、大使発言を評価した。