ベネズエラで11月16日、統一地方選挙の公式選挙戦が始まった。12月8日の投票日前の12月5日まで続く。選挙では市長337人と市会議員2455人を選ぶ。
地方選挙ながら今選挙は、4月発足したニコラース・マドウーロ大統領の政権の将来を占う重要な選挙と位置付けられ、内外の関心を集めている。
故ウーゴ・チャベス大統領の後継者マドゥーロは、①4月の大統領選挙での辛勝②チャベスの影が大きすぎる③慢性的な経済困難④個人的・宗教的な発想の逸脱、などから人気がない。今地方選に敗れれば、政権運営に困難が増す。
マドゥーロは11月7日、「寄生虫ブルジョア」に攻勢をかける運動を開始した。これは、政府の評判を落とすため経済困難を増幅させたい財界が仕掛けた「経済戦争」に対抗する措置。全国の商店や工場で隠匿物資の摘発を続けている。
一方、野党連合「民主連合会議」(MUD)は地方選で勝って、マドゥーロ政権を窮地に追い込みたいところ。5年半後の次期大統領選挙を見据えて戦っている。