2013年12月31日火曜日

●2013年墓碑銘-懐かしい人コーリン・ウィルソンの死


●2013年墓碑銘

 12月、日本の自由と民主が象徴的に死んだ。

 8月の藤沢嵐子の死は、心に残る。私は1972年11月、ブエノスアイレスでフアン=ドミンゴ・ペロン元大統領(その後再び大統領)と質疑応答をした。その時、私の脳裏にあったのは、1950年代半ば、ペロン大統領の前でタンゴを歌った嵐子だった。

 12月のネルソン・マンデーラ南ア元大統領の死も、心に響いた。私は1980年代前半3年余り南アに駐在し、アパルトヘイト時代の状況に取り組んだ。そのころマンデーラは獄中の人だった。初めて会い話したのは、1990年代初めの東京だった。

 12月の英人作家コーリン・ウィルソンの死は、若き日を思い出させた。1956年に出た主著『アウトサイダー』は、私に多くを教えてくれた。

 そして11月9日、私の身近に大きく重い死があった。