アルヘンティーナの老朽首都ブエノスアイレスの移転案が出て、しばし国会審議が賑わった。
移転案を今月上旬に出したのは、フリアン・ドミンゲス下院議長。北部のサンティアゴ・デ・エステーロ州の同名の州都を候補に挙げた。
ブラジル南部からチレ北部に至る南米南部横断自動車道(建設予定)に接する利点があり、北部の工業化にも貢献するなどの理由からだ。だが、優先課題ではない、と多くの議員から反対された。
首都移転計画と言えば、1980年代後半にアルフォンシン政権が、南部のパタゴニアのビエドマに首都を移す「アウストラル(南部)計画」を打ち出し、実現しなかったことがある。
故大統領の息子リカルド・アルフォンシン議員は13日、構想するのはいいことだが今どうこうという問題ではないと、やはり反対した。