クーバで税関法が改正され、9月1日施行される。旅行者は1人30kgまでの雑貨を従来通り無税で搬入できるが、雑貨の範疇が今後は問題になる。
これまでは革靴、仕立て服、食品、衛生用品、家庭用品、化粧品、宝石、家電、通信機器などが雑貨とされていた。今後は、電気製品、耐久消費財、通信機器など17品目は雑貨から外され、割高の税金が課せられる。また他の13品目にも課税される。
新しい雑貨の範疇も30kgまでは無税。従来通り最高95kgまで持ち込み可能だが、この最大限搬入には1000ペソの税金が課せられる。クーバ人居住者ならば年1限り、クーバ通過ペソ(CUP)で支払うが、同じ年の2度目からは兌換ペソ(CUC)で支払わねばならない。在外クーバ人はCUC払い。
さらに30kgを超える雑貨は、31~45kgまでは1kg当たり10CUC、46~95kgは同20CUCの新税が追加課税される。居住者は年1回限りCUP払いが可能。だが居住者に、1米ドル=1CUC=24CUPの交換率を適用するのか、そうでない優遇措置が適用されるなど細部は官報掲載までわからない。
この新たな物資搬入規制には、クーバ人個人営業者が持ち込んだ物資を商品として販売し、儲けて一層豊かになるのを抑える目的がある。さらに民間個人が勝手に「市場経済」を広めるのを取り締まる狙いがある。