ニカラグア「大運河」の建設工事を担う中国系会社HKNDは8月以降、建設路線一帯の住民調査を進めている。調査実施中の南部のリバス県で緊張が高まっている。
調査は、土地接収に備え、賠償、土地交換、引っ越しなどの実施に必要な資料を得るためとされる。
リバス県の路線住民の多くは、オルテガ政権の党FSLNの支持者だが、先祖伝来の土地を失いたくないことや環境汚染の恐れが強いことから、工事に反対している。
調査現場では、「政府は中国におもね、ニカラグア人を疎かにしている」、「中国人よ立ち去れ」などの非難の声が聞かれた。政府は調査団に軍と警察の要員を同行させている。
HKNDは年末に着工する、と発表している。