M7・0のアイチ大地震から1月12日で丸5年経った。22万2570人が死亡、150万人が家屋を失った。国の損出は79億ドルに上った。今も2万家族8万人が105カ所の収容所で暮らしている。首都ポルトープランス一帯には依然、震災の爪痕が残っている。
政府は、地震直後に国際社会が約束した120億ドルの復興資金のうち40億ドルしか受け取っていない、と嘆いている。
一方で、慢性的な政治危機が続いている。与野党および3権は昨年12月29日話し合い、この12日に任期が切れることになっていた国会下院議員の任期を4月25日まで、上院議員のそれを9月9日まで、それぞれ延期することを決めた。
また、暫定的な選管を設置し、その設置から120日以内に国会議員選挙を実施することを決めた。
政情は2004年2月、当時のジャン=ベルトゥラン・アリスティド大統領が「自立」への動きを示したことなどから、米仏加3国によってアフリカに連れ去られ放置された時から不安定な状態が続いている。
アリスティド氏はその後、帰国し、野党勢力の背後で影響力を維持している。