ベネスエラ国会のディオスダード・カベージョ議長は2月12日夜、国営テレビ放送を通じて、「空軍将校らによるクーデターの陰謀」を明らかにした。陰謀の存在は既にニコラース・マドゥーロ大統領が公表していた。
それによると、元空軍司令官(退役空将)、現役空将2人、同大佐ら士官10人の計13人が関与した。うち3人は逮捕され、2人は逃亡中。他の8人がどうなっているのかは明らかにされていない。逮捕者の情報はかなり混乱している。
議長は、右翼野党「まず正義を」(PJ)の国会議員フリオ・ボルヘス、カラカス首都圏市長アントニオ・レデスマのほか、実業家らも関与している、と述べた。
首謀者らは、刑務所にいる極右指導者レオポルド・ロペスを暗殺し、国中を騒然とさせて政府を倒し、レデスマが野党勢力の指導者として登場する、という筋書きを描いていた。そう議長は明らかにした。
彼らは、政庁、国家選挙理事会(CNE)、最高裁、検察庁、国防・外務・内務・司法・教育各省、国軍情報部(DIM)、テレスール放送局、首都中心街のリベルタドール区役所などを空爆するなどして制圧する計画を立てていた。
議長によると、パソコン、武器類、戦闘服などが押収されており、パソコンにはクーデター計画の陰謀の細部が記載されている。議長は、米国の関与を示唆した。
国軍はこの日、マドゥーロ大統領と憲法に忠誠を誓う、と表明した。一方、PJ党は、ボルヘス議員の関与を否定した。
ボリビアのエボ・モラレス大統領は、マドゥーロ大統領と政府への連帯を表明した。