2015年2月2日月曜日

ベネズエラ人の71%が国営石油会社民営化に反対

 ベネスエラで1月実施され2月1日公表された世論調査結果によると、国営ベネスエラ石油会社(PDVSA=ペデベサ)の民営化に賛成する者は24%、反対は71%だった。石油はベネスエラ経済の命綱であり、石油産業を司るPDVSAの国有維持を良しとする者が圧倒的に多い現実を明るみに出した。

 電力民営化についても賛成31%、反対67%だった。厖大な補助金支出を削減するのに不可欠なガソリン値上げには、62%が賛成、反対は35%だった。

 通貨ボリーバル(bf)の切り下げには12%が賛成、86%が反対した。国外旅行者向け米ドル割り当て制度の廃止反対は81%だったが、同制度維持への賛成は12%だった。

 社会政策廃止賛成は19%、反対は79%。暴力事件に発展しかねない街頭抗議運動への賛成は31%、反対は67%だった。

 賃上げは賛成82%、反対17%だった。最低賃金は1日、5634bf(約400ドル)に引き上げられた。労働者は150~200ドル分の食糧引換券ももらえる。

 以上の賛否の数字から、大まかに言えば、政府支持派が3分の2、反対派が3分の1であることがわかる。

 一方、警察再編大統領委員会のフレディー・ベルナル委員長は1日、市警、州警から国警、科学・刑事・犯罪捜査隊に至るあらゆる警察組織に腐敗が拡がっており、脅迫、誘拐、殺害に関与する者が潜入している、と語った。

 この委員会はニコラース・マドゥーロ大統領が昨年10月設置、半年後の今年4月までに再編案を大統領に提出する。

 ベネスエラは4日の故ウーゴ・チャベス陸軍中佐(前大統領)による軍事クーデター未遂23周年記念日、6日の反政府勢力によるグアリンバ(街頭暴力事件)勃発1周年を控えて緊張しつつある。