ローマカトリックとロシア正教の最高聖職者が2月12日ハバナ空港貴賓室で会談した。1054年のキリスト教「大分裂」以来、初めての歴史的会談となった。
フランシスコ法王は同日ローマから専用機で到着、ラウール・カストロ国家評議会議長に迎えられた。次いで、11日にハバナ入りしていたキリル総主教と抱擁し接吻を交わした。贈り物を交換した後、通訳を交え2時間会談した。
会談後、二人は共同宣言を発表した。宣言は、中東とマグレブ(北アフリカ)でのキリスト教徒迫害の問題が中心を占めた。
「中東、マグレブの多くの国々でキリスト者家族全体、居住地全体が消されている。寺院は破壊、略奪され、聖殿は冒涜され、記念物は取り壊された」と前置きし、「キリスト者としての良心と聖職者としての責任が無関心であることを許さない」として、国際社会にキリスト教徒を保護するよう訴えた。
会談後、法王は訪問先のメヒコ市に飛び去った。法王庁広報官は、「目標に到達した。連帯と理解への道は容易ではなかったが、勇気ある試みだった。総主教の顔は喜びに満ちていた」と述べた。総主教は、「相互理解し合えた。キリスト教防衛に協力できる」と語った。
総主教はこの日、革命宮殿でラウール議長と会談した。フィデル・カストロ前議長と13日会談。14日ハバナのロシア正教大聖堂でミサをして訪玖を終え、パラグアイ、ブラジル歴訪に向かう。