クーバのラウール・カストロ国家評議会議長は2月1日、フランスへの元首公式訪問を開始、パリの凱旋門で無名戦士廟に花輪を捧げた。次いでフランソワ・オランド大統領との首脳会談に入った。
会談後、双方の経済担当閣僚らが、フランスが対玖債権3億9000万ドルのうちの2億3100万ドルを提供し、クーバでの両国合同開発計画の基金とする協定に調印した。
さらに観光、通商、鉄道輸送などの協力協定も調印された。5月、相互に相手国の文化を紹介する文化月間を開くことも決まった。
両首脳は会談後、記者発表に臨んだ。オランド大統領は、バラク・オバーマ米大統領は対玖関係改善について相当に努力してきたと評価、「最後までやるべきだ」と述べ、「冷戦の残滓に終止符を打つべきだ」と、米国の対玖経済封鎖全面解除実現に向けて尽力するよう呼び掛けた。
ラウール議長は、パリクラブが対玖債権110億ドルのうち利子部分85億ドルを昨年帳消しにした際、フランスが積極的に動いたことへの謝意を表明した。クーバは債務元本26億ドルを18年かけて返済することになった。議長は、「お陰でクーバは新しい経済計画に取り組むことができるようになった」と述べた。
オランドは昨年5月、クーバを公式訪問している。この日の首脳会談開始に際し、ラウールを抱擁、フランス語で「クーバ万歳」と言い、会談に入った。夜には公式晩餐会が催された。
ラウールは訪問最終日の2日、パリで要人と会談をこなし、人間博物館を訪れた。