キューバ革命の指導者フィデル・カストロ前国家評議会議長は8月13日、満90歳の日を迎えた。ハバナ市内のカール・マルクス劇場で市民5000人を集め、国家主催の祝賀会が催された。
フィデルの右横には、実弟のラウール・カストロ議長(85)、エステバン・ラソ国会議長、ミゲル・ディアス=カネル第一副議長ら、左横には来賓のNマドゥーロVEN大統領夫妻、ホセ=ラモーン・マチャード副議長、ラミーロ・バルデス革命司令官ら指導部が並んだ。
共産党機関紙グランマは13日付1面に、フィデルが前日書いたメンサヘ(メッセージ)を掲げた。その中でフィデルは、東部の農村ビラーンで90年前に生まれたこと、生い立ち、サンティアゴ市内の中学校時代などを回想してから、核兵器問題に触れた。
「オバマ米大統領は先ごろ広島を訪問したが、謝罪しなかった。長崎への残虐行為も犯罪だった」と批判。「いかなる大国も大量虐殺を犯す権利を持たない」と続けた。
劇場ではオマーラ・ポルトゥオンドら歌手が歌い、子どもたちが劇を演じた。ウラディーミル・プーチン露大統領、ダニエル・オルテガNICA大統領、ティモチェンコFARC最高司令らからの祝賀メンサヘが紹介された。
緑色のシャツに白いジャンパーをまとったフィデルは、「長寿を楽しむ好々爺」のように映っていた。