ニカラグアで4月18日から5月上旬にかけて続いた反政府抗議行動にさなかに76人が死亡、868人が負傷していた。この事実が確認された。逮捕者は438人だった。
オルテガ政権と反政府市民勢力との間の「国民対話」に参加している米州諸国機構(OEA)機関「米州人権委員会(CIDH)」が5月21日、調査結果として発表した。
死傷者の圧倒的多数は、国家警察機動隊と私服の暴動鎮圧部隊による銃、ゴム弾、催涙ガス弾、棍棒などを用いての弾圧で命を落としたという。
対話に出席しているダニエル・オルテガ大統領は、「治安部隊は弾圧や発砲は命じられておらず、治安維持のため出動した」と釈明したが、納得は得られなかった。
抗議行動の主役だった大学生の代表は、大統領および、その夫人ロサリオ・ムリージョ副大統領の即時辞任を要求。学生連盟は、国内各地の道路封鎖を解いていない。
CIDHは政府に対し、15項目の勧告を提示した。「弾圧即時停止」、「死傷者への加害責任者の特定と処罰」など。また「国民対話」の場に15項目実施状況を検証する仕組みをつくることも含まれている。
▼ベネズエラが米外交官に国外退去通告
ニコラース・マドゥーロVEN大統領は5月22日、米大使館のトッド・ロビンソン臨時代理大使とブライアン・ナランホス参事官に対し、内政干渉を理由に48時間内に出国するよう通告した。
一方、国家選挙理事会(CNE)はマドゥーロを2019~25年の6年間政権を率いる次期大統領に認定した。
★お知らせ:「キューバ・ベネズエラ情勢勉強会」
本日5月23日(水)1900から、高田馬場のNGOピースボート本部地下で。会費500円。講師・伊高浩昭。申し込み先は、本ブログ表紙部分にあるピースボート作成の案内状参照。