2012年3月30日金曜日

ピニェーラ・チリ大統領来日(差し替え)

▽▼▽チリのセバスティアン・ピニェーラ大統領は3月28日来日し、野田首相と会談した。日本は、同大統領の越韓日3国歴訪の最終訪問国。

▼首脳会談でピニェーラは、「現代世界の中心は太平洋地域であり、APEC加盟国同士として協力関係を拡大させたい」と強調した。また、教育、天然資源、「きれいなエネルギー」、情報機器などでの協力関係強化を求め、とくにチリでのリティウム共同開発の可能性を取り上げた。


▽チリ側発表では、去年の対智外国投資は総額175億ドルで、その33%は日本だった。日本が1位で、次いでカナダ、スペイン、米国、韓国の順。

▼大統領は会談後、東京大学で講演し、チリ北部のアタカマ高地で天体観測をしている「東京大学アタカマ天文台(TAO=タオ)」の活動を讃えた。

▽さらに両国がともに地震被災国であることに触れて、一昨年2月27日のチリ南部地震での死者は524人で、昨年の東日本大震災の1万9000人と比べて少ないが、国内総生産(GDP)に震災が及ぼした影響は14%で、東日本大震災の3~4%を大きく上回ると説明した。

▼ピニェーラは30日、仙台近郊の被災地を視察した。「我々両国民は、大災害に見舞われても、涙を乾かし決として未来を見つめ、再建のため最善を尽くす」と語った。大統領は仙台空港から帰国の途に就いた。