エクアドールのラファエル・コレア大統領が5月24日、3期目の任期に就任した。任期は2017年までの4年間。その後コレアは引退し、夫人の祖国ベルギーに移り、学究活動に入る、と表明している。
国会議事堂での就任演説は2時間に及んだ。コレアは、「新しいエクアドールは目覚めた。絶望は敗れた」として、過去6年間続けてきた穏健な改革政策「市民革命」を継続することを強調した。特に「貧困の文化」を無くし、全エクアドール人が「ビビール・ビエン(良く生きる)」ようになれるよう尽力する、と誓った。
コレアは内外政策で持論を展開、名指しを避けながらも米国の干渉政策を厳しく批判した。新自由主義や外国大企業の横暴も糾弾した。さらに「偏向し腐敗したメディアは民主主義にとって致命的だ」と、右翼・保守メディアを非難した。一方でラ米連帯主義を称え、「大きな祖国ラ米」の統合を引き続き目指すと述べた。
「新しいエクアドール(異なるエクアドール)」については、新しい副大統領ホルヘ・グラスが大統領演説の途中で説明し、工業化促進と環境重視を重点に挙げた。
就任式にはVEN、BOL、COL、智、CR、HON、HAI、RDのラ米8カ国大統領、ベラルーシ大統領、伯亜秘イランの副大統領、キューバ第1副議長、スペイン皇太子らが出席した。
政権党は、1院制国会(手数137)で100議席を握る。このため、コレアは最後の任期に大胆な政策を導入する、との見方をする向きが多い。