コロンビアでは米国に支援された政府軍・警察と、ゲリラFARC(コロンビア革命軍)およびELN(民族解放軍)との間の戦闘が続いている。FARCは12月15日から30日間の「一方的停戦」に踏み切ったが、政府軍の攻勢を受けて応戦している。
FARCとELNの最高幹部は年末の共同メンサヘ(メッセージ)で、「平和実現のために協働する。和平後は革新野党になる」との意思を表明している。
コロンビア和平和解財団が明らかにしたところでは、FARCのロドリーゴ・ロンドーニョ、ELNのニコラース・ロドリゲスの両最高幹部は10月末~11月初めの時期に、ベネスエラ国境に近いカタトゥンボ地方で会合した。
議題は共同戦線構築についてで、和平交渉と、和平後の在り方を話し合った。年末メンサヘには、会談結果が反映された。
ELNと政府は和平交渉に入っていないが、FARCがハバナで交渉しているため、交渉開始を望んでいる。
そこでELNは、交渉開始を政府に受け入れさせるため圧力を強めようと、石油関連施設や鉱山開発拠点への破壊活動を増やす戦略を立てた。最高幹部会談で、これをFARCが支援することになった。
内戦開始から半世紀、21世紀第2・10年期(2011~20)になって、依然不確実ながら、ようやく内戦終結の展望が見えてきた。