2014年1月22日水曜日

エクアドールが米州相互援助条約から脱退


 エクアドール(赤道国)は1月21日、有名無実化している米州相互援助条約(TIAR=ティアール)を脱退した。条約は東西冷戦期の1947年、米国の主唱により集団安全保障条約としてリオデジャネイロで調印された。

 赤道国国会は「時代遅れ」だとして同日、脱退決議を採択した。同国会は1950年、条約を批准していた。

 ラファエル・コレア大統領は、TIARは「米政府の反共主義だけのためにあった」との見方をしている。1982年に亜英マルビーナス(フォークランド)戦争が勃発した際、レーガン米政権は条約の定める集団防衛主義に従わず、英国を支援した。「この時TIARは死んだ」とコレアらは指摘する。

 赤道国、ボリビア、ベネスエラ、ニカラグアのALBA加盟4カ国は2012年の首脳会議で、TIAR脱退方針を決めている。