ベネズエラ政府は8月26日、食料品など重要物資21品目の輸出を禁止した、と官報で伝えた。これはコロンビア国境での密輸取り締まりに適用される。品目は食用油、米、砂糖、マグロ缶、牛乳、薬品、衛生用品など。国内での品不足への対応策の一環。
政府は今月12日から夜間、コロンビア国境を閉鎖し、密輸取り締まりを厳重にしてきた。同日以降、食品を中心に計540トンの密輸物資を押収し、28人を拘禁し、トラックなど車両56台を差し押さえた。
ベネスエラでは、物価統制や補助金供与によって物価が安いため、密輸業者によって大量に買われ、コロンビアで高く売られる。ガソリンも大量に密輸されていたが、ガソリン輸送車は目立ち摘発されやすいため、国境通過がめっきり減っている。
一方、ニコラース・マドゥーロ大統領は26日、政府は従来通り、外貨管理制度を維持する、と発表した。「国の外貨は人民のものであり、社会政策と国策のために使う」と述べた。