ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は2月7日、オバーマ米政権がロビーの意見を取り入れて作成したとされる「国家安全保障戦略 2015年2月」という文書を手にして、「この文書には、<ベネスエラでは米政府の全機関に支援されたクーデターが起きる>と書かれている」と指摘して、米政府の介入政策を糾弾した。
大統領は、文書には「我々は、民主実践が危険に晒されているベネスエラのような国の市民を支援する」とも書かれており、米州諸国機構(OEA)の憲章を介入の道具にしようとしている、と非難した。
その上で、「ベネスエラと米国のどちらに民主があるか。人民の権力と自由はどちらにあるか。多国籍企業でなく人民の政府はどりらか」と問い掛け、「オバーマ大統領よ、ベネスエラで2002年、(前任者)ブッシュが公然と支援したクーデターが失敗した。ボリバリアーナ革命に対する政策の誤りを認めるべきだ」と諭した。
さらに、「このような偽りの文書を作成したロビーは、イラクに大量破壊兵器があると偽りの情報を主張し、米国をイラク侵攻に駆り立てた」と述べ、「あなたは全LAC(ラ米・カリブ)諸国との関係を改善させた大統領として歴史に名を残すか、それともレーガン、ブッシュと同じ過ちを犯した大統領として残るかだ」と警告した。
また「オバマ大統領よ、我々LACとあなたたちは別々の世界にいるのだ。LACはもはや米国の<裏庭>でなく、ベネスエラは米国の<石油植民地>ではない」と強調した。
大統領は、米国の脅威があるため、ウナスールとCELACに連帯を要請したと述べ、最後に「ベネスエラは尊厳ある国だ。敬意を払うよう要求する」と表明した。
今年ベネスエラは、非同盟運動の輪番制議長国になる。非同盟執行部は7日、米政府によるベネスエラ主権の侵害を糾弾した。