エクドール(赤道国)で5月24日、レニーン・モレーノ大統領(64)が就任した。4月2日の大統領選挙決選で51・16%を得票、保守・右翼陣営で新自由主義者の銀行家ギジェルモ・ラッソ(61)を破った。任期は4年。
国会での就任式で、車椅子のモレーノは、前任者ラファエル・コレア(54)から大統領の襷をかけてもらった。就任演説で、「未来は我々を待ってくれない。未来は現在だ」で切り出し、「4年後には、よりよい赤道国を人民に渡す」と宣言した。自身も副大統領として関与した「市民革命」という改革政策を推進したコレア前政権10年の実績を讃えつつ、新しい時代を切り開くと強調した。
モレーノは、「人民の生活を守る責任ある国・政府になる」と述べ、具体的政策として、住宅32万5000戸を建設、うち19万1000戸を極貧過程に無料で与え、残りは低所得層に渡すと約束した。雇用13万6000人分創出、貧困対策の一環としての「人間開発給付金」を月150ドルに引き上げること、65歳上の病弱な高齢者への無料医療提供なども掲げた。
アマソニアの環境保護、隣国コロンビア政府とゲリラELN(民族解放軍)の和平交渉貸座敷として引き続き支援することなども打ち出した。
就任式には、ボリビア、コロンビア、ペルー、チレ、パラグアイ、アルヘンティーナ、アイチ、コスタ・リカ、オンドゥーラス、グアテマラのラ米10カ国大統領、クーバ第1副議長、米国務省米州担当次官補、南米諸国連合(ウナスール)前事務局長エルネスト・サンペールらが出席。ベネスエラからはカルメン・メレンデス大統領府相が出席、遠方からはサハラウイ・アラブ民主共和国(SADR)のブラヒム・ガリ大統領が出席した。
亜国のマウリシオ・マクリ大統領は、モレーノ大統領就任後、キトの亜国大使館でウナスールの非公式首脳会合を開き、事務局長選出問題、ベネスエラ、ブラジル両国の情勢について話し合う計画だった。4月21日にベネスエラからウナスール議長国を引き継いでいたからだ。だが標高2800mのキト到着後間もなく高山病にかかり、就任式後、予定を取りやめ帰国の途に就いた。
◎ベネスエラ情勢
ベネスエラ最高裁は5月24日、カラカス首都圏区長、ミランダ、メリダ両州内の市長ら計8人の首長に、反政府勢力への街頭行動許可を禁止する命令を発した。「平和デモ」を装い暴動を起こすのが常態となったため。8人は保守・右翼野党連合MUD所属。
ネストル・レベロール内相は同日、首都圏、ミランダ、スリア両州で破壊活動を組織し資金を暴力集団に与えていたとして、MUD内の極右3政党党員計7人を逮捕した、と発表した。
元検事イサイーアス・ロドリゲスは、「検察内が割れている」として、政府政策にしばしば異論を唱えてきたルイサ・オルテガ検事総長に「反政府勢力の網に絡らめ捕られるのではないか」と警告。「行政府内の一致」を求めた。
一方、デルシー・ロドリゲス外相は、MUD指揮下の反政府勢力が2014年に決行した街頭暴動事件(グアリンバ)を調査するため政府が設置した「真実・正義委員会」の任務延長が決まった、と明らかにした。マドゥーロ大統領から指示があった。
▼クーバ・ベネスエラ情勢講演会:5月24日1900~2030、東京・高田馬場のNGOピースボート本部で開かれ、約50人が参加した。講師の伊高浩昭は玖国情勢を語り、コロンビア記者らが昨年制作したグアンタナモ米軍基地をめぐるビデオ映像(35分)を放映した。次いで、険悪度が日々に増しているベネスエラ情勢について話した後、質疑応答に移った。2040ごろ閉会した。
2017年5月25日木曜日
2017年4月3日月曜日
★★★エクアドル大統領選挙決選で政権党候補レニーン・モレーノが当選。新自由主義路線の銀行家ギジェルモ・ラッソ候補を接戦で凌ぎ、「南米左翼の潮流」を辛くも守る▼マルビーナス(フォークランド)戦争35周年行事催さる
エクアドール(赤道国)で4月2日実施された大統領選挙決選で、政権党「パイース同盟」(AP)候補レニーン・モレーノ元副大統領(64)が当選した。同国のアンデス通信をはじめ内外がメディアが一斉に報じた。
国家選挙理事会(CNE=中央選管)が開票率95・56%段階で、モレーノ候補51・10%、対立候補ギジェルモ・ラッソ48・90%で、モレーノ当選と発表した。ラッソは銀行家で元経済相。「機会創出運動」(CREO)党首で、「行動活発化統合社会運動」(SUMA)と連合している。その後、開票率98%段階でモレーノ51・14%、ラッソ48・86%で、趨勢は変わらなかった。
モレーノは当確を受けて、「市民革命は続く。だが作風が変わる。敬意を払い対決はしない」と述べた。
現地時間1700の投票終了時に公表された出口調査結果は、A社とB社は52%対48%でモレーノ勝利。C社は53%対47%でラッソ勝利だった。今決選は赤道国史上最高の接戦で、出口調査結果以上の激戦だった。新政権は5月24日発足する。任期は4年。ラッソはC社の数字を頼りに、「開票の不正」があったと主張、票の数え直しを要求していた。
モレーノは、ラファエル・コレア大統領が連続10年間続けてきた「市民革命」と名付けられた改革政策を継続する。これに対しラッソは、内外大企業優先の新自由主義経済路線の推進者。
南米左翼が下降傾向にある中、エクアドールの決選は「南米左右両勢力の潮流の行方を懸けた戦い」と位置付けられていた。モレーノn勝利は、「南米左翼は辛くも踏ん張った」ことを意味する。
決選直前の3月末、このブログでも詳述した通り、ベネスエラでは一時的に「国会閉鎖状況」となり、マドゥーロ政権は「憲政破壊」、「お手盛りクーデター」と厳しく批判された。
ベネスエラ主導のラ米・カリブ左翼・進歩主義諸国の「米州ボリバリアーナ同盟」(ALBA)にコレア政権の赤道国が加盟していることから、選挙戦最終段階でラッソ候補は、「モレーノが勝てばベネスエラのようになる」と宣伝した。これがある程度奏功し、得票差が縮んだもよう。
3月21日発表の支持率調査では、モレーノ52%、ラッソ48%だった。この時点で「支持候補未決定」(浮動票)は、有権者1243万人の16%で、これが勝敗を左右すると見られていた。だが決選の投票率は75%で、浮動票の動向はさほど影響しなかったと分析される。
ラッソは、コレア現政権10年の施政を攻撃、「変化」を強調して支持を固めた。2月19日の第1回投票では、モレーノの39・36%に対し、28・09%で2位に着けたラッソは、第1回投票での落選候補たちの票を取り込んで20ポイントも支持票を増やした。
当選条件は過半数得票者が居ない場合、得票率40%以上で、2位に10ポイント差をつけること。モレーノは40%にわずかに及ばず、決選に持ち込まれた。
ラッソは追い上げた勢いとベネスエラ情勢の影響で勝利の可能性もあった。だが選挙戦終盤初期に、ラッソがパナマに所有する銀行の租税回避疑惑が報じられて痛撃となり、これが最後まで響いた。
このため、ラッソは、それまで否定していた「無料の社会政策」実施などを公約に加えた。ところが社会政策重視は政権党の最重要政策であり、ラッソの唐突な追加公約は自身の独自性を弱める結果となった。
モレーノは熱血漢のコレアと比べ穏健な改革者で、コレアの「急進主義」的作風とラッソの富裕層優先策の中間に位置し、選挙民に安心感を与えたと言えるかもしれない。事件に遭い車椅子生活を余儀なくされているモレーノは、身体障害者への理解が深く、この「人道的雰囲気」も有利に作用したはずだ。
第1回投票と決選で、南米諸国連合(ウナスール)の選挙監視団代表を務めたホセ・ムヒーカ前ウルグアイ大統領は「選挙は全く問題なく実施された」と評価した。
▼ラ米短信 ◎亜英マルビーナス戦争35周年
ガルティエリ亜国軍事政権が1982年4月2日、同国東方の南大西洋にある英領マルビーナス(フォークランド)諸島奪回を狙って開始した戦争から35年経った。この日、亜国法で諸島が同国最南端のティエラ・デル・フエゴ州に属することから、州都ウスアイアで記念式典が催された。
政府代表のロヘリオ・フリヘリオ内相は演説し、「主権を要求し続ける。主権回復のため賢明な道を探ろう」と、元従軍兵や、戦死者の遺族らに呼び掛けた。ロサーナ・ベルトネ州知事は、マルビーナス島民を「フエギーノス」(州民よ)と呼んだ。
戦争は6月まで74日続き、サッチャー政権の英国が勝った。亜国兵649人、英国兵255人、島民3人が戦死した。
国家選挙理事会(CNE=中央選管)が開票率95・56%段階で、モレーノ候補51・10%、対立候補ギジェルモ・ラッソ48・90%で、モレーノ当選と発表した。ラッソは銀行家で元経済相。「機会創出運動」(CREO)党首で、「行動活発化統合社会運動」(SUMA)と連合している。その後、開票率98%段階でモレーノ51・14%、ラッソ48・86%で、趨勢は変わらなかった。
モレーノは当確を受けて、「市民革命は続く。だが作風が変わる。敬意を払い対決はしない」と述べた。
現地時間1700の投票終了時に公表された出口調査結果は、A社とB社は52%対48%でモレーノ勝利。C社は53%対47%でラッソ勝利だった。今決選は赤道国史上最高の接戦で、出口調査結果以上の激戦だった。新政権は5月24日発足する。任期は4年。ラッソはC社の数字を頼りに、「開票の不正」があったと主張、票の数え直しを要求していた。
モレーノは、ラファエル・コレア大統領が連続10年間続けてきた「市民革命」と名付けられた改革政策を継続する。これに対しラッソは、内外大企業優先の新自由主義経済路線の推進者。
南米左翼が下降傾向にある中、エクアドールの決選は「南米左右両勢力の潮流の行方を懸けた戦い」と位置付けられていた。モレーノn勝利は、「南米左翼は辛くも踏ん張った」ことを意味する。
決選直前の3月末、このブログでも詳述した通り、ベネスエラでは一時的に「国会閉鎖状況」となり、マドゥーロ政権は「憲政破壊」、「お手盛りクーデター」と厳しく批判された。
ベネスエラ主導のラ米・カリブ左翼・進歩主義諸国の「米州ボリバリアーナ同盟」(ALBA)にコレア政権の赤道国が加盟していることから、選挙戦最終段階でラッソ候補は、「モレーノが勝てばベネスエラのようになる」と宣伝した。これがある程度奏功し、得票差が縮んだもよう。
3月21日発表の支持率調査では、モレーノ52%、ラッソ48%だった。この時点で「支持候補未決定」(浮動票)は、有権者1243万人の16%で、これが勝敗を左右すると見られていた。だが決選の投票率は75%で、浮動票の動向はさほど影響しなかったと分析される。
ラッソは、コレア現政権10年の施政を攻撃、「変化」を強調して支持を固めた。2月19日の第1回投票では、モレーノの39・36%に対し、28・09%で2位に着けたラッソは、第1回投票での落選候補たちの票を取り込んで20ポイントも支持票を増やした。
当選条件は過半数得票者が居ない場合、得票率40%以上で、2位に10ポイント差をつけること。モレーノは40%にわずかに及ばず、決選に持ち込まれた。
ラッソは追い上げた勢いとベネスエラ情勢の影響で勝利の可能性もあった。だが選挙戦終盤初期に、ラッソがパナマに所有する銀行の租税回避疑惑が報じられて痛撃となり、これが最後まで響いた。
このため、ラッソは、それまで否定していた「無料の社会政策」実施などを公約に加えた。ところが社会政策重視は政権党の最重要政策であり、ラッソの唐突な追加公約は自身の独自性を弱める結果となった。
モレーノは熱血漢のコレアと比べ穏健な改革者で、コレアの「急進主義」的作風とラッソの富裕層優先策の中間に位置し、選挙民に安心感を与えたと言えるかもしれない。事件に遭い車椅子生活を余儀なくされているモレーノは、身体障害者への理解が深く、この「人道的雰囲気」も有利に作用したはずだ。
第1回投票と決選で、南米諸国連合(ウナスール)の選挙監視団代表を務めたホセ・ムヒーカ前ウルグアイ大統領は「選挙は全く問題なく実施された」と評価した。
▼ラ米短信 ◎亜英マルビーナス戦争35周年
ガルティエリ亜国軍事政権が1982年4月2日、同国東方の南大西洋にある英領マルビーナス(フォークランド)諸島奪回を狙って開始した戦争から35年経った。この日、亜国法で諸島が同国最南端のティエラ・デル・フエゴ州に属することから、州都ウスアイアで記念式典が催された。
政府代表のロヘリオ・フリヘリオ内相は演説し、「主権を要求し続ける。主権回復のため賢明な道を探ろう」と、元従軍兵や、戦死者の遺族らに呼び掛けた。ロサーナ・ベルトネ州知事は、マルビーナス島民を「フエギーノス」(州民よ)と呼んだ。
戦争は6月まで74日続き、サッチャー政権の英国が勝った。亜国兵649人、英国兵255人、島民3人が戦死した。
2017年1月30日月曜日
エクアドルで移民・難民の権利を保障する「人的移動法」が発効。トランプ米政権の移民政策に対処
エクアドール(赤道国)のラファエル・コレア大統領は1月28日、訪問先のスペイン・バルセローナ市で本国へのテレビ中継を通じて、移民や難民の権利を広く認める「人的移動法」に署名、同法は直ちに発効した。
コレア大統領は署名に際し、スペイン在住の移民同胞およびラ米人移民を前に演説、「人は誰も移民状態において不法ではない」と強調した。同法は、赤道国が受け入れる難民・移民の権利を保障し、政府に在外同胞保護を義務付けている。
演説でコレアは、ドナルド・トランプ米大統領の移民制限発言を念頭に、「大国の極めて残酷かつ非人間的演説によって、国家間の人的移動が困難になっている」と嘆いた。
さらに、「ラ米の選良たちは西語を話しながら英語で考え、<アメリカンドゥリーム>、TPP、自由貿易を口にする。そんな人魚の囁きにたぶらかされての浅い眠りから覚めるべきだ。今や、(米国から)足蹴にされているではないか」と批判した。
新法には、南米諸国連合(ウナスール)を結ぶ南米諸国間の移動を身分証だけで可能にする提案が盛り込まれている。赤道国は6万人の難民を受け入れているが、その95%は隣国コロンビアから流入した。
大統領は、進歩的な新法の内容は国連難民高等弁務官から賞賛されている、と指摘した。新法により、赤外務省は「外務・人的移動省」と改名された。
本国の首都キトでは28日、ギヨーム・ロング外務・人的移動相が声明を発表、「トランプ大統領の移民政策発表に伴い、厳しい時期の到来が予想されるため、移民同胞の利益を守る緊急領事業務計画を策定、展開させる」と発表した。
ロングは同計画策定に際し最近訪米、移民保護団体や弁護士団体と協議した。計画には領事館業務時間延長、法的電話相談、移動領事館制度などが含まれている。
同相はまた、「幸運にも在米同胞の多くは<聖域州>に居る。米政府の移民取締命令に従わない州だ」と述べた。さらに、「在米移民問題に対処するには、CELAC(ラ米・カリブ諸国共同体)のような機構を通じてラ米団結を国際社会に示す必要がある」、「CELACには、移民に厳しい米政権が醸す状況に対処する責任がある」と指摘した。
在米エクアドール人は61万人で、うち20万人は不法滞在とされる。在西同胞は44万人で、うち23万人は西国の国籍を取得している。
コレア大統領は署名に際し、スペイン在住の移民同胞およびラ米人移民を前に演説、「人は誰も移民状態において不法ではない」と強調した。同法は、赤道国が受け入れる難民・移民の権利を保障し、政府に在外同胞保護を義務付けている。
演説でコレアは、ドナルド・トランプ米大統領の移民制限発言を念頭に、「大国の極めて残酷かつ非人間的演説によって、国家間の人的移動が困難になっている」と嘆いた。
さらに、「ラ米の選良たちは西語を話しながら英語で考え、<アメリカンドゥリーム>、TPP、自由貿易を口にする。そんな人魚の囁きにたぶらかされての浅い眠りから覚めるべきだ。今や、(米国から)足蹴にされているではないか」と批判した。
新法には、南米諸国連合(ウナスール)を結ぶ南米諸国間の移動を身分証だけで可能にする提案が盛り込まれている。赤道国は6万人の難民を受け入れているが、その95%は隣国コロンビアから流入した。
大統領は、進歩的な新法の内容は国連難民高等弁務官から賞賛されている、と指摘した。新法により、赤外務省は「外務・人的移動省」と改名された。
本国の首都キトでは28日、ギヨーム・ロング外務・人的移動相が声明を発表、「トランプ大統領の移民政策発表に伴い、厳しい時期の到来が予想されるため、移民同胞の利益を守る緊急領事業務計画を策定、展開させる」と発表した。
ロングは同計画策定に際し最近訪米、移民保護団体や弁護士団体と協議した。計画には領事館業務時間延長、法的電話相談、移動領事館制度などが含まれている。
同相はまた、「幸運にも在米同胞の多くは<聖域州>に居る。米政府の移民取締命令に従わない州だ」と述べた。さらに、「在米移民問題に対処するには、CELAC(ラ米・カリブ諸国共同体)のような機構を通じてラ米団結を国際社会に示す必要がある」、「CELACには、移民に厳しい米政権が醸す状況に対処する責任がある」と指摘した。
在米エクアドール人は61万人で、うち20万人は不法滞在とされる。在西同胞は44万人で、うち23万人は西国の国籍を取得している。
2017年1月15日日曜日
エクアドルのラファエル・コレア大統領がG77議長に就任
アクアドール(赤道国)のラファエル・コレア大統領は1月13日、国連発展途上77カ国グループ(G77、134カ国加盟)の議長に就任した。前議長国タイから引き継いだ。任期は1年。
コレア議長は国連総会での就任演説で、「抱える議題は厖大だが、これを絞り込んで合意を見出し、国連内で南諸国の利益を代表するようになっていかねばならない」と強調した。
コレアは、公正な世界秩序構築、途上国への関税障壁撤廃などによる公正な貿易、国連総会が決定権を持つようにする国連改革、南国民の全労働者の労働を保障する国際分業確立、「知的私有化」排除、などを訴えた。
新議長は、「一部強国が多国間協議を拒否している状況の下で、G77は開発融資に関する合意獲得の道を探っている」と指摘、途上国への投資促進の必要性に触れた。
さらに、エクアドール東部アマソニアでの米シェヴロン・テキサコ石油会社による環境破壊の実例を挙げつつ、「人権と環境を破壊する多国籍企業を制裁する措置を策定するべきだ」と主張した。
また、「脱税と資金源隠しのための租税回避地は我々の最大の敵であり、対策を講じなければならい」と述べ、「彼ら(脱税者)が税金を払えば、ラ米では3200万人が貧困から脱出できる」と説いた。
コレアは就任後、アントニオ・グテレス国連事務総長と会談、「実効ある多国籍企業制裁措置策定の必要性」に言及した。
非同盟諸国会議議長国ベネスエラのデルシー・ロドリゲス外相はカラカスでコレア議長に祝福の言葉を贈り、「民族自決強化と植民地主義脱却」の必要性を伝えた。
コレアはカラカスに本社のあるラ米多国籍TVテレスールに対し、「ラ米は依然、世界一貧富格差が激しい大陸だ。新自由主義経済政策は極端な少数富裕層と極度に貧しい多数の極貧層を生み出し、完全に失敗した」と批判。また「ラ米の進歩主義政権を不安定にする陰謀が続いている。NGOは右翼戦略に加担している」と非難した。
コレアは1月15日、エクアドール大統領として施政10周年を迎えた。
▼ラ米短信 ◎コロンビア政府とゲリラELNが和平会合
エクアドール北部のイバーラ市で1月13日、コロンビア政府と「民族解放軍」(ELN)の和平のための話し合いが行われた。事前発表により公然と話し合いがもたれるのは初めて。これまではエクアドールで秘密交渉が続けられていた。
会談目的は、正式な和平交渉日程を決めること。二日目14日の話し合い終了後、政府代表は「実のある会合だった」と評価。ELNも「建設的だった」と述べた。
会合には、和平交渉保障国のエクアドール、ベネスエラ、クーバ、チレ、ブラジル、ノルウェーの代表も出席している。
▼ラ米短信 ◎ベネスエラが軍民防衛演習を実施
ベネスエラ政府は1月14日、首都カラカスをはじめ全国各地で軍民合同防衛演習「反帝国主義統合作戦サモーラ200」を展開した。
オバーマ米大統領が13日、「ベネスエラは米国の安全保障上の脅威」とする15年3月発動した政令を1年間延長したのと、マドゥーロ・ベネスエラ政権に敵対的態度を示しているトランプ次期米政権に対し、国防による主権護持の立場を断固打ち出すため実施された。
クーバから導入した「全人民戦争戦略」に基づき、国軍4軍兵士7万6000人、民兵10万2000人、労働者ら市民40万人が参加している。参加市民の大多数は、政権党ベネスエラ統一社会党(PSUV=ペスーブ)の党員。
コレア議長は国連総会での就任演説で、「抱える議題は厖大だが、これを絞り込んで合意を見出し、国連内で南諸国の利益を代表するようになっていかねばならない」と強調した。
コレアは、公正な世界秩序構築、途上国への関税障壁撤廃などによる公正な貿易、国連総会が決定権を持つようにする国連改革、南国民の全労働者の労働を保障する国際分業確立、「知的私有化」排除、などを訴えた。
新議長は、「一部強国が多国間協議を拒否している状況の下で、G77は開発融資に関する合意獲得の道を探っている」と指摘、途上国への投資促進の必要性に触れた。
さらに、エクアドール東部アマソニアでの米シェヴロン・テキサコ石油会社による環境破壊の実例を挙げつつ、「人権と環境を破壊する多国籍企業を制裁する措置を策定するべきだ」と主張した。
また、「脱税と資金源隠しのための租税回避地は我々の最大の敵であり、対策を講じなければならい」と述べ、「彼ら(脱税者)が税金を払えば、ラ米では3200万人が貧困から脱出できる」と説いた。
コレアは就任後、アントニオ・グテレス国連事務総長と会談、「実効ある多国籍企業制裁措置策定の必要性」に言及した。
非同盟諸国会議議長国ベネスエラのデルシー・ロドリゲス外相はカラカスでコレア議長に祝福の言葉を贈り、「民族自決強化と植民地主義脱却」の必要性を伝えた。
コレアはカラカスに本社のあるラ米多国籍TVテレスールに対し、「ラ米は依然、世界一貧富格差が激しい大陸だ。新自由主義経済政策は極端な少数富裕層と極度に貧しい多数の極貧層を生み出し、完全に失敗した」と批判。また「ラ米の進歩主義政権を不安定にする陰謀が続いている。NGOは右翼戦略に加担している」と非難した。
コレアは1月15日、エクアドール大統領として施政10周年を迎えた。
▼ラ米短信 ◎コロンビア政府とゲリラELNが和平会合
エクアドール北部のイバーラ市で1月13日、コロンビア政府と「民族解放軍」(ELN)の和平のための話し合いが行われた。事前発表により公然と話し合いがもたれるのは初めて。これまではエクアドールで秘密交渉が続けられていた。
会談目的は、正式な和平交渉日程を決めること。二日目14日の話し合い終了後、政府代表は「実のある会合だった」と評価。ELNも「建設的だった」と述べた。
会合には、和平交渉保障国のエクアドール、ベネスエラ、クーバ、チレ、ブラジル、ノルウェーの代表も出席している。
▼ラ米短信 ◎ベネスエラが軍民防衛演習を実施
ベネスエラ政府は1月14日、首都カラカスをはじめ全国各地で軍民合同防衛演習「反帝国主義統合作戦サモーラ200」を展開した。
オバーマ米大統領が13日、「ベネスエラは米国の安全保障上の脅威」とする15年3月発動した政令を1年間延長したのと、マドゥーロ・ベネスエラ政権に敵対的態度を示しているトランプ次期米政権に対し、国防による主権護持の立場を断固打ち出すため実施された。
クーバから導入した「全人民戦争戦略」に基づき、国軍4軍兵士7万6000人、民兵10万2000人、労働者ら市民40万人が参加している。参加市民の大多数は、政権党ベネスエラ統一社会党(PSUV=ペスーブ)の党員。
2016年9月11日日曜日
エクアドル、コロンビア、コスタ・リカが経済水域境界線を画定
ラ米太平洋岸のエクアドール(赤道国)、コロンビア、コスタ・リカ(CR)3国は9月9日、エクアドール領ガラーパゴス諸島サンタクルース島プエルト・アヨーラで首脳会合を開き、3国経済水域境界を最終的に画定する文書を交換した。
特に赤道国ガラーパゴス諸島とCRのココ諸島の周辺の経済水域の画定が懸案だった。31年越しの交渉がようやく実った。
会合にはラファエル・コレア赤大統領、コロンビアのJMサントス大統領、CRのLGソリース大統領が出席した。
★クーバ短信 ブルーノ・ロドリゲス玖外相は9月9日ハバナで記者会見し、1962年に当時のケネディ米政権が発動した対玖経済封鎖による玖側の累積損害は7536億8800万ドルに達する、と発表した。2015年4月~16年3月の1年間では、46億8000万ドル。
外相は、バラク・オバーマ米大統領は、14年12月の対玖国交正常化合意発表時に、経済封鎖を効果のない過去の遺物と指摘しながら、21か月経った今も解除されていない、と指摘した。
国連総会で恒例となっている経済封鎖撤廃決議案採決は今年は10月26日実施される。クーバ政府は毎年この時期になると、経済封鎖問題を外交の中心に置いて活動を活発化させる。
特に赤道国ガラーパゴス諸島とCRのココ諸島の周辺の経済水域の画定が懸案だった。31年越しの交渉がようやく実った。
会合にはラファエル・コレア赤大統領、コロンビアのJMサントス大統領、CRのLGソリース大統領が出席した。
★クーバ短信 ブルーノ・ロドリゲス玖外相は9月9日ハバナで記者会見し、1962年に当時のケネディ米政権が発動した対玖経済封鎖による玖側の累積損害は7536億8800万ドルに達する、と発表した。2015年4月~16年3月の1年間では、46億8000万ドル。
外相は、バラク・オバーマ米大統領は、14年12月の対玖国交正常化合意発表時に、経済封鎖を効果のない過去の遺物と指摘しながら、21か月経った今も解除されていない、と指摘した。
国連総会で恒例となっている経済封鎖撤廃決議案採決は今年は10月26日実施される。クーバ政府は毎年この時期になると、経済封鎖問題を外交の中心に置いて活動を活発化させる。
2016年2月6日土曜日
国連機関がウィキリークス創設者アサンジ氏解放を勧告
国連人権委員会の機関「恣意的逮捕に関する作業グループ」(専門家5人)は2月4日、ウィキリークス創設者ジュリアン・アサンジ氏(豪州人)を逮捕しようと意図している英国およびスウェーデンを「恣意的」と判断、同氏への自由を保障するよう勧告した。
だが、この勧告は法的拘束力がなく、両政府は勧告を拒否した。アサンジの弁護士バルタサル・ガルソン(スペイン人)は5日、英国は国連人権理事会メンバーであり、その事実からだけでも勧告に従うべきだと批判した。
アサンジは、かつてスウェーデン滞在中に「女性を暴行した」として逮捕状が出され、欧州で指名手配されているが、同氏は容疑を否定してきた。同作業グループは、スウェーデン検察庁はアサンジを依然起訴しておらず、スェーデンの言い分は不可解だ、との立場も示している。
アサンジは英国で取り調べを受けた後の2012年6月、ロンドンのエクアドール大使館に亡命を申請、認められた。以来3年8カ月経つ。館内の陽光の入らない30m2の部屋に居住し、この「幽閉状態」により運動不足やストレスから健康状態に変調をきたしている、とエクアドール政府は明らかにしてきた。
アサンジは作業グループの判断を受けて、両政府は勧告に従うべきだと表明した。だが英政府は、大使館を出た瞬間、逮捕すると言明した。
アサンジは、身柄をスェーデンに送られれば、直ちに米国に引き渡されると警戒している。ウィキリークスは米国務省の厖大な外交機密をインターネットで暴いており、米国に引き渡されれば、反逆罪のような重罪で裁かれる公算が大きいと考えられるからだ。
だが、この勧告は法的拘束力がなく、両政府は勧告を拒否した。アサンジの弁護士バルタサル・ガルソン(スペイン人)は5日、英国は国連人権理事会メンバーであり、その事実からだけでも勧告に従うべきだと批判した。
アサンジは、かつてスウェーデン滞在中に「女性を暴行した」として逮捕状が出され、欧州で指名手配されているが、同氏は容疑を否定してきた。同作業グループは、スウェーデン検察庁はアサンジを依然起訴しておらず、スェーデンの言い分は不可解だ、との立場も示している。
アサンジは英国で取り調べを受けた後の2012年6月、ロンドンのエクアドール大使館に亡命を申請、認められた。以来3年8カ月経つ。館内の陽光の入らない30m2の部屋に居住し、この「幽閉状態」により運動不足やストレスから健康状態に変調をきたしている、とエクアドール政府は明らかにしてきた。
アサンジは作業グループの判断を受けて、両政府は勧告に従うべきだと表明した。だが英政府は、大使館を出た瞬間、逮捕すると言明した。
アサンジは、身柄をスェーデンに送られれば、直ちに米国に引き渡されると警戒している。ウィキリークスは米国務省の厖大な外交機密をインターネットで暴いており、米国に引き渡されれば、反逆罪のような重罪で裁かれる公算が大きいと考えられるからだ。
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