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2018年5月2日水曜日

 ドミニカ共和国が中国と国交樹立、台湾と外交維持するのは19カ国に▼うち10カ国はラ米・カリブ地域に▼動向気になるニカラグア 

 ドミニカ共和国(RD、ラ・ドミニカ―ナ)のミゲル・バルガス外相と中国の王毅外相は5月1日、北京で国交樹立合意書に調印した。RDは同時に台湾との外交関係を断ち切った。
 建国間もない1950年代、国交を持つ国が23カ国しかなかった中国は今日、RDを含め176カ国と国交を持つ。一方、台湾は19カ国に減った。

 その19カ国のうち、実に10カ国はLAC(ラ米カリブ地域)にある。ラ米はグアテマラ、エル・サルバドール、ホンジュラス、ニカラグア、ハイチ、パラグアイ。カリブはベリーズ、セントクリストファー&ネヴィス、セントヴィセント&グラナディーン、セントルシーア。
 セントルシーアは、台湾と断交し中国と国交を樹立したが、対中断交して台湾と復交した珍しい経緯がある。

 台湾の蔡英文総統は、以上のLAV諸国で大統領や首相が就任する際、就任式に可能な限り出席し、援助を約束してきた。

 ニカラグアのオルテガ・サンディニスタ左翼政権は、プーチン露政権と同盟関係にあり、一方で中国系資本を入れてニカラグア横断運河の建設作業に着手している。しかし建設工事は滞っている。
 オルテガ政権が本気で運河を完成させようと決意するならば、中国資本に前面に出てもらうしかないだろう。その場合、台湾と断交せざるを得なくなる。

 台湾は、外交関係を断たれた後も、亜伯智秘コロンビア赤墨のラ米7カ国には通商代表部を置いている。

2016年8月18日木曜日

ドミニカ共和国のダニーロ・メディーナ大統領が2期目就任

 ドミニカ共和国(RD=ラ・ドミニカーナ)のダニーロ・メディーナ大統領(64)は8月16日、2期目の任期(4年)に入った。副大統領マルガリータ・セデーニョと共に、その就任式に臨んだ。

 メディーナはドミニカ解放党(PLD)党首で、5月15日の大統領選挙で得票率62%で連続2選されていた。

 就任演説で、過去3年間年率7%の経済成長を遂げ、それによって貧困層を90万人減らしたと強調。46万人に仕事・職場を与えたと自賛し、引き続き、同じ経済社会政策を維持することを約束した。

 就任式には、ベネスエラ、ボリビア、エクアドール、ハイチ、パナマ、オンドゥーラス、グアテマラのラ米7カ国大統領、ジャマイカ首相、クーバ副議長、スペイン前国王らが出席した。

 ボリビアのエボ・モラレス大統領は出席に先立つ15日ハバナを訪れ、13日に90歳になったフィデル・カストロ前議長を表敬し、ラウール・カストロ議長と会談した。ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は13日、フィデル誕生日祝賀式典に出席した。

▼ラ米短信  グアテマラ、オンドゥーラス、エル・サルバドールの「中米北部三角形」3国は8月12日、域内で組織犯罪に対処するため3国合同で「治安エリート部隊」を創設することで合意した。

 メディーナRD大統領就任式に出席した首脳たちの間で話題になった。

▼ラ米短信  ウルグアイのロドルフォ・ニン=ノボア外相は8月16日、下院国際関係委員会で証言。7月5日来訪したブラジルのテメル暫定政権のジョゼ・セラ外相から、ウルグアイに有利な通商協定調印と引き換えに、ベネスエラの南部共同市場(メルコスール)議長国就任に反対するよう働きかけられた、と述べた。

 この伯外相の働きかけで、ウルグアイのタバレー・バスケス大統領もニン外相自身も大変な迷惑を被った、とも証言した。

 この工作が暴露されたブラジル政府は大慌て、ウルグアイ駐伯大使を呼び、抗議した。 
  

2016年5月10日火曜日

ドミニカ共和国で15日、大統領選など総選挙実施

 ドミニカ共和国(RD)で5月15日、大統領選挙をはじめとする総選挙が実施される。注目の大統領選挙には7人が出馬しているが、実質的には現職大統領ダニーロ・メディーナ(64)=ドミニカ解放党PLD=と、野党・現代革命党PRMのルイス・アビナデル(48)の争い。

 従来は、PLDと、ドミニカ革命党(PRD)の戦いだったが、PRDからPRMが分派。その上、野党から他の5人も出馬。強力なPLDの前に団結できず野党統一候補を擁立できないため、メディーナが現職の強みもあって有利と見られている。

 過半数得票者がいない場合は、上位2候補による決選に持ち越される。次期大統領は8月16日就任する。任期は4年。

 副大統領、上院議員32人、下院議員190人、中米議会議員20人、市長158人、市会議員1164人らも選出される。有権者は675万人。

 RDは地理的には中米ではなくカリブ地域にあるが、隣接するアイチ(ハイチ)が最貧国、近隣のクーバが社会主義国、東隣のプエルト・リコが米植民地、他のアンティージャス諸島諸国が英連邦系、と変化に富み過ぎているため、国力が近い中米に接近。

中米統合機構(SICA)に加盟。「CAFTA-RD」(米・中米・RD自由貿易条約)にも加盟している。



 

2015年3月5日木曜日

ドミニカ共和国が隣国ハイチにある領事館を閉鎖

 ラ・ドミニカーナ(ドミニカ共和国=RD)外務省は3月4日、安全が保障されていないため在アイチ領事館をすべて一時的に閉鎖する、とアイチ政府に通告した。

 昨年12月以来、アイチ各地のRD領事館がアイチ人に襲撃される事件が少なくとも3件起きている。2月下旬、首都ポルトープランスで、RDでのアイチ人差別に抗議するデモ行進があった折には、暴徒がRD領事館に侵入し、RD国旗を焼き、アイチ国旗を掲げた。

 RDでは地続きのアイチから流入する労働者や、アイチ人長期居住者への「差別」が近年問題化している。カリブ共同体(カリコム)は、RDの加盟申請を、「差別問題の未解決」を理由に認めていない。

2012年8月29日水曜日

マリオ・バルガス=ジョサ著『チボの狂宴』を読む

☆★☆マリオ・バルガス=ジョサ(MVLL)著『チボの狂宴』(2011年、作品社。原題「La Fiesta del Chivo(仔山羊の祭)」2000年)を読んだ。長らく<積んどく>していた半実半虚の小説だ。

☆ドミニカ共和国(RD)の独裁者だったラファエル・トゥルヒーヨの暗殺(1961年5月30日)をめぐる物語だ。ただ前進するだけでは単調になりがちな物語に変化をつけるため、回想場面が盛んに用いられ、ちりばめられている。この作家の確かな表現技術がうかがえる。

☆私が1970年代前半にRDを初めて取材した折、トゥルヒーヨ暗殺団の一員だったルイス・アミアマ=ティオ(1915~80)が健在だった。私は、この物語の主人公の一人、ホアキン・バラゲール大統領(当時)とアミアマ=ティオにインタビューを申し込んだが、いずれも実現しなかった。大統領公邸と、トゥルヒーヨ暗殺現場を写真取材しただけだった。

☆このMVLLの本で物足りないのは、暗殺団の生き残りだったアミアマ=ティオの描写が希薄なことだ。作家の取材が、そこまで及ばなかったのか、それともアミアマ=ティオが取材を断ったのか。いずれにせよ、ひと工夫、欲しかった。

☆当時のケネディ米政権は、カリブ海の2つの<目障りな国>、カストロ政権のキューバと、トゥルヒーヨ独裁のRDの両国政権を転覆させようと画策していた。キューバに対しては61年4月、CIAが組織した侵攻部隊をヒロン浜(プラヤ・ヒロン)に上陸させながら撃破され、失敗した。その翌月、CIAを使ってトゥルヒーヨ暗殺には成功した。

☆日本外務省は、現地調査を十分にしないまま、日本人移民をRDに送りこんでいた。トゥルヒーヨは、1937年にハイチとの国境地帯でハイチ人定住者1万数千人を虐殺した。だがその後もハイチ人の侵入を警戒して、国境の不毛地帯の人口を増やそうと、「我慢強い働き者」として知られていた日本人の導入を図った。移住者は言わば、国境地帯の防人(さきもり)の役割を担わされたのだ。

☆ところが、日本人移民が入植して間もなく、庇護者だった頼みの独裁者は暗殺された。その結果、日本人移民の苦闘が始まった。よく知られている、日本政府の無責任RD移住問題である。

☆フィデル・カストロは大学生時代に、トゥルヒーヨ打倒のためのRD侵攻作戦に参加するため軍事訓練を受けていた。有名な「カヨ・コンフィテスの訓練」だ。59年の革命成功後、カストロはRDにゲリラ部隊を送り込んだが、トゥリヒーヨ打倒に至らず失敗した。その後も、ゲリラ部隊を侵入させたが、失敗した。

☆キューバ革命後3年間のカリブ情勢や米政府の陰謀という実話を背景に書かれたのが、この小説だ。当時の情勢を踏まえて読むと、一層面白くなる。英政府諜報機関MI・6の要員だった作家グレアム・グリーンの一連のラ米ものとは一味違う技法の物語だ。ラ米好きには、堪えられない。

☆チボ(仔山羊)は強壮とされ、RDを30年も独裁支配したトゥルヒーヨの強壮性を象徴する。仔山羊はまた山羊として、生贄にされる。政敵や反対派を容赦なく殺害した独裁者は、最後には暗殺された。「仔山羊の祭」という原題が意味するところだ。

☆訳者は「フィエスタ」を敢えて「狂宴」などとせず、「饗宴」とすればよかった。あるいは、「仔山羊の祭典」でも悪くはなかった。

   

2012年8月18日土曜日

ダニーロ・メディーナRD大統領就任

☆レプーブリカ・ドミニカーナ(RD=ドミニカ共和国)で8月16日、ダニーロ・メディーナ大統領(59)が就任した。ドミニカ解放党(PLD)所属。任期は4年。5月20日の選挙で、ドミニカ革命党(PRD)のイポリト・メヒーア候補(元大統領)を破って当選した。
 
 

☆メディーナは就任演説で、貧困を減らし、不平等と非識字を無くすと強調した。教育、保健、社会福祉を拡充するとも約束した。
 

☆就任式にはハイチ、エル・サルバドール、ホンジュラス、パナマ、スリナムの大統領、キューバ副議長、台湾副総統、ペルー、コスタ・リカの副大統領、プエルト・リコ知事、スペイン皇太子らが出席した。

2012年5月23日水曜日

ドミニカ共和国大統領選挙で政権党勝つ

▼▽▼レプーブリカ・ドミニカーナ(RD=ドミニカ共和国)で5月20日大統領選挙が実施された。21日結果が判明、政権党ドミニカーナ解放党(PLD)のダニーロ・メディーナ氏(60)=経済専門家=が得票率51%(226万票)で当選した。対立候補の野党ドミニカーノ革命党(PRD)のイポリト・メヒーア元大統領(71)は、47%(207万票で)及ばなかった。他に候補者4人が出馬した。

▽棄権率は30%だった。新大統領は8月16日就任する。任期は4年。副大統領には、レオネル・フェルナンデス現大統領のマルガリータ・セデーニョ夫人が就任する。既に3期務めてきた同大統領は、4年後の出馬に布石していると見られている。

▼メヒーアは22日、選挙結果を認めながらも、政権党によるPRD支持者買収、PRD幹部逮捕、政府によるマスメディア操作、大統領の干渉などの不正があった、と批判した。

▽PLD現政権は、米国・中米・RD自由貿易協定(CAFTA・RD=カフタ・エレデ=)加盟、
2010年1月大震災に見舞われた隣国ハイチ支援などで存在感を示し、選挙前から「やや優勢」と伝えられていた。その「優勢」報道をメヒーアは、「政府による操作」と見ているわけだ。

▼今年ラ米では、7月1日メキシコ、10月7日ベネズエラと、重要な二つの大統領選挙が実施される。