オンドゥーラス総選挙は11月24日実施される。大統領、国会議員128人、298市長、市会議員2092人、中米議会議員20人を選ぶ。3月12日、主要3党の大統領候補指名のための予備選挙があり、各党の有力候補がほぼ確定した。
政権を握る国民党(PN、保守・右翼)は現職大統領フアン=オルランド・エルナンデスが93%を得た。憲法は大統領再選を禁じているが、最高裁は15年、再選可能と判断した。だがエルナンデスの出馬には依然、反対意見が少なくない。
野党第1党の「自由と再建」(LIBRE=リブレ、進歩主義・左翼)党は、シオマラ・カストロが94%を確保。シオマラは、2009年6月28日の軍民クーデタで追放されたマヌエル・セラーヤ大統領の妻。13年の前回選挙で善戦したが、エルナデスに勝利を持って行かれた。
LIBRE党は、政治運動「反腐敗と刷新」、「民主社会連合」と連携、エルナンデス再選阻止を狙う。もう一つの自由党(PL、保守)はルイス・セラーヤ56%、ガブリエーラ・ヌニェス34%と割れた。有権者は535万人。
▼ラ米短信 ◎ボリビアがコカ葉栽培地を拡大
ボリビアで3月8日、コカ葉作付面積を従来の12000haから22000haに増やす新法が公布された。うち14300haは、政治首都ラパス郊外のユンガス、7700haはコチャバンバ市郊外のチャパーレに割り当てられた。
署名したエボ・モラレス大統領は、「生活のため、古来の伝統のため、アンデス住民の神秘的儀式のため」のコカ葉生産が保障されたと公布式で述べた。だがユンガスの栽培者代表は、チャパーレ産コカ葉の9割がコカイン生産の原料となることから異議を唱え、式に出席しなかった。
エボ自身が、チャパーレのコカ葉栽培農民6組合の連合組織の代表を務めている。この連合組織と政権党MAS(社会主義運動)がエボの勢力基盤となってきた。
政府は、チャパーレ産コカ葉の大部分は、コカ茶、薬品、栄養剤の原料として使うと説明している。国際的な麻薬取締機関から批判や異論が出るのは必至だ。エボ政権以前のコカ葉作付面積は37000haだった。
▼ラ米短信 ◎ガルシア元ペルー大統領が「暗殺未遂事件」に触れる
アラン・ガルシア元秘大統領は3月11日、第1期政権期の1987年、対外債務返済を制限し、銀行国有化を提案した際、これに反対する勢力が国軍をたきつけてクーデターを画策したが、難を逃れたと明らかにした。
ガルシアは当時、空軍のミグ戦闘機が夜間、大統領政庁を目指して飛来する情報をつかみ、リマ市全域を停電させた。これにより戦闘機は標的を見失ったという。
2度目はアルベルト・フジモリ元大統領が92年4月5日、国軍と組んでのお手盛りクーデターで憲政を停止させた日、軍と警察の特殊部隊で構成された暗殺コマンド「コリーマ」がガルシアを自邸で暗殺しようと謀ったが果たせなかった、という。
ガルシアは、その後、隣国コロンビアに亡命している。ガルシアが過去の話を今出したのは、伯建設会社オデブレヒト社贈収賄事件絡みで収賄した嫌疑がかけられているため、それから目をそらせるためではないかとの見方が出ている。
2017年3月13日月曜日
2016年3月4日金曜日
ホンジュラスで環境活動家ベルタ・カセレス殺害さる
オンドゥーラスの著名な環境活動家ベルタ・カセレス(45)が3月3日未明、同国ラ・エスペランサ市内の自宅を2人組に襲われ、銃弾4発を見舞われて殺された。遺体は同日、首都デグシガルパの遺体置き場に空輸された。
事件の目撃者であり事件時に負傷したメキシコ人社会学者で、カセレスらと人材を育成していたグスタボ・カストロは重要証人として保護されている、という。
カセレスは、この国最大の先住民レンカ人で、母親ベルタとともに1993年、NGO「オンドゥーラス人民・先住民団体市民協議会」(COPINH)を結成、ダム建設や鉱山開発への反対運動の先頭に立っていた。
カセレスらの運動により、グアルカルケ川をせき止め、アグア・サルカ水力発電所を建設する事業計画は中断を余儀なくされた。こうした功績によて彼女は昨年4月、ゴールドマン環境賞を受賞した。グアルカルケ川は、レンカ人にとって「聖なる川」である。
この事業計画は、鉱山開発などに不可欠な電力を生産するため政府が推進、地元住民らに事前に諮らず情報も公開せずに、オンドゥーラスのエネルギー開発会社(DESA)に建設権を与えた。
この事業への参画を決めていた中国企業シノハイドロ社は、住民の反対が強いことを理由に撤退し、世銀会社「国際融資」(IFC)もこれに続いた。
カセレスらの闘争過程で、レンカ人の活動家3人が殺害された。カせレスは4人目の犠牲者で、最も重要な指導者だった。
政府は、グアルカルケ川の上流でダムの建設工事を実施する計画に変更することを検討中で、さらに別のカンヘル川でも同様の事業計画がある。これらの計画に対してもカセレスは闘争を続けていた。
このため政府や事業の関係者から恨まれ敵視され、殺害、誘拐、家族迫害、でっちあげ犯罪容疑などで絶えず脅迫されていた。だが彼女はひるまなかった。
カセレス殺害を「政治的暗殺」と捉える内外の環境、人権、司法などのNGO、とりわけ地元中米諸国の諸団体は一斉に、オンドゥーラス政府に対し「必要な身辺警護をしていなかった」などと厳しく批判している。
この国では2002~14年に環境活動家111人が殺されている。昨年もかなりの活動家が殺された。
非難の的となっているフアン・エルナンデス大統領は、「事件はオンドゥーラスに対する犯罪であり、無処罰はあり得ない。米政府の協力を得て捜査する」と約束した。
事件の目撃者であり事件時に負傷したメキシコ人社会学者で、カセレスらと人材を育成していたグスタボ・カストロは重要証人として保護されている、という。
カセレスは、この国最大の先住民レンカ人で、母親ベルタとともに1993年、NGO「オンドゥーラス人民・先住民団体市民協議会」(COPINH)を結成、ダム建設や鉱山開発への反対運動の先頭に立っていた。
カセレスらの運動により、グアルカルケ川をせき止め、アグア・サルカ水力発電所を建設する事業計画は中断を余儀なくされた。こうした功績によて彼女は昨年4月、ゴールドマン環境賞を受賞した。グアルカルケ川は、レンカ人にとって「聖なる川」である。
この事業計画は、鉱山開発などに不可欠な電力を生産するため政府が推進、地元住民らに事前に諮らず情報も公開せずに、オンドゥーラスのエネルギー開発会社(DESA)に建設権を与えた。
この事業への参画を決めていた中国企業シノハイドロ社は、住民の反対が強いことを理由に撤退し、世銀会社「国際融資」(IFC)もこれに続いた。
カセレスらの闘争過程で、レンカ人の活動家3人が殺害された。カせレスは4人目の犠牲者で、最も重要な指導者だった。
政府は、グアルカルケ川の上流でダムの建設工事を実施する計画に変更することを検討中で、さらに別のカンヘル川でも同様の事業計画がある。これらの計画に対してもカセレスは闘争を続けていた。
このため政府や事業の関係者から恨まれ敵視され、殺害、誘拐、家族迫害、でっちあげ犯罪容疑などで絶えず脅迫されていた。だが彼女はひるまなかった。
カセレス殺害を「政治的暗殺」と捉える内外の環境、人権、司法などのNGO、とりわけ地元中米諸国の諸団体は一斉に、オンドゥーラス政府に対し「必要な身辺警護をしていなかった」などと厳しく批判している。
この国では2002~14年に環境活動家111人が殺されている。昨年もかなりの活動家が殺された。
非難の的となっているフアン・エルナンデス大統領は、「事件はオンドゥーラスに対する犯罪であり、無処罰はあり得ない。米政府の協力を得て捜査する」と約束した。
2016年2月23日火曜日
腐敗まみれのホンジュラスで取締支援団が活動開始
腐敗が蔓延しすぎて動きがとれなくなっているオンドゥーラスで2月22日、「オンドゥーラス反腐敗・無処罰支援団」(MACCIH)が活動を開始した。元ペルー首相で弁護士のフアン・ヒメネスが団長以下50人で、過半数は外国人。
この支援団は、過去半年、フアン・エルナンデス大統領のオンドゥーラス政権と米州諸国機構(OEA)が話し合った結果、1月19日ワシントンのOEA本部で同大統領とルイス・アルマグリOEA事務総長が調印、設置された。
以前から収賄など汚職が絶えなかったが、社会保障庁(IHSS)資金から3億3000万ドルが横領され、その一部である九万4000ドルが2013年の大統領選挙時に当選者とされたエルナンデス現大統領の選挙資金に回されていた事実が暴露され、一大醜聞事件になった。この国では、毎年4億4000万ドルもの国庫資金が横領されている、と指摘されている。
政権党の国民党が腐敗の中心の一つ。官僚機構、財界、外国企業も絡んでいる。
ヒメネス団長は22日の記者会見で、相手が誰であろうと、いかなる組織であろうと、腐敗があれば摘発すると述べた。支援団は向こう4年間、活動する。活動資金は、政府からの独立性を維持するため、米欧政府などが拠出する。
オンドゥーラス人の40%は極貧状態にある。
この支援団は、過去半年、フアン・エルナンデス大統領のオンドゥーラス政権と米州諸国機構(OEA)が話し合った結果、1月19日ワシントンのOEA本部で同大統領とルイス・アルマグリOEA事務総長が調印、設置された。
以前から収賄など汚職が絶えなかったが、社会保障庁(IHSS)資金から3億3000万ドルが横領され、その一部である九万4000ドルが2013年の大統領選挙時に当選者とされたエルナンデス現大統領の選挙資金に回されていた事実が暴露され、一大醜聞事件になった。この国では、毎年4億4000万ドルもの国庫資金が横領されている、と指摘されている。
政権党の国民党が腐敗の中心の一つ。官僚機構、財界、外国企業も絡んでいる。
ヒメネス団長は22日の記者会見で、相手が誰であろうと、いかなる組織であろうと、腐敗があれば摘発すると述べた。支援団は向こう4年間、活動する。活動資金は、政府からの独立性を維持するため、米欧政府などが拠出する。
オンドゥーラス人の40%は極貧状態にある。
2015年6月30日火曜日
セラヤ・ホンジュラス大統領追い落としから6年経過
オンドゥーラスのマヌエル・セラヤ大統領が、オバーマ米政府の了解の下、右翼・保守勢力と軍部がつるんだクーデターで追放された2009年6月28日の政変から丸6年が経った。
この日、首都テグシガルパでは、セラヤ派市民数万人が反政府抗議行動を展開した。
セラヤは08年、当時のベネスエラ大統領ウーゴ・チャベスが率いていた米州ボリバリアーナ同盟(ALBA)に加盟した。これを機に右翼・保守が米国と連携しセラヤ追い落とし工作を開始、それがクーデターとなった。
一昨年の大統領選挙では、セラヤ夫人シオマラ・カストロの勝利があいまいな形で葬られた。オンドゥーラスは中米で最も保守的な封建国家に留まっている。
この日、首都テグシガルパでは、セラヤ派市民数万人が反政府抗議行動を展開した。
セラヤは08年、当時のベネスエラ大統領ウーゴ・チャベスが率いていた米州ボリバリアーナ同盟(ALBA)に加盟した。これを機に右翼・保守が米国と連携しセラヤ追い落とし工作を開始、それがクーデターとなった。
一昨年の大統領選挙では、セラヤ夫人シオマラ・カストロの勝利があいまいな形で葬られた。オンドゥーラスは中米で最も保守的な封建国家に留まっている。
2015年5月30日土曜日
ペルーとホンジュラスが自由貿易協定調印
オンドゥーラスのフアン・エルナンデス大統領は5月29日、公式訪問したペルーの首都リマで、オヤンタ・ウマーラ秘大統領と、自由貿易協定(TLC)に調印した。
両国貿易は2014年往復4700万ドルだった。これを増やしていく。
中米諸国首脳の南米公式訪問は比較的珍しい。
両国貿易は2014年往復4700万ドルだった。これを増やしていく。
中米諸国首脳の南米公式訪問は比較的珍しい。
2015年4月7日火曜日
米軍がホンジュラスに特殊部隊配置を希望
オンドゥーラス国防省は同国紙上で4月6日、同国中央部にあるパルメローラ米軍基地内に、ラ米での緊急事態に即応する米海兵隊250人で構成する特殊部隊を配置したいとの申し入れが米側からあったことを明らかにした。
米軍は今年後半の展開を予定しているという。部隊の任務は人道、自然災害、組織犯罪、麻薬取引などに対応することとされる。
新軍の配置には、オンドゥーラス国会の審議と承認が必要で、現時点で決定はないという。
この計画には、ラ米での影響力回復を狙うオバーマ政権および米軍の意図が反映されている。
米軍は今年後半の展開を予定しているという。部隊の任務は人道、自然災害、組織犯罪、麻薬取引などに対応することとされる。
新軍の配置には、オンドゥーラス国会の審議と承認が必要で、現時点で決定はないという。
この計画には、ラ米での影響力回復を狙うオバーマ政権および米軍の意図が反映されている。
2014年12月30日火曜日
世界最悪の殺人発生率はホンジュラス、次悪はベネズエラ
NGO「ベネスエラ暴力監視所」(CVV)は12月29日、ことし世界最悪の殺人事件発生率は、10万中104人のオンドゥーラスが記録したと発表した。ベネスエラは次悪で、同82人だった。
ベネスエラでは2013年に2万4763人が殺されたが、今年は2万4980人に増えた。ラ米・カリブではジャマイカが10万人中45人、エル・サルバドールとコロンビアが44人、ブラジル32人、メヒコ22人など。
一方、メヒコ大司教区は29日、今年国内で司祭4人、教会従業員1人が殺されたと報告した。司祭はゲレロ州で3人、メヒコ州で1人が殺害された。従業員は運転手で、司祭の拉致を防ごうとして殺された。
ゲレロ州で殺された司祭の一人は、ウガンダ人宣教師。
ベネスエラでは2013年に2万4763人が殺されたが、今年は2万4980人に増えた。ラ米・カリブではジャマイカが10万人中45人、エル・サルバドールとコロンビアが44人、ブラジル32人、メヒコ22人など。
一方、メヒコ大司教区は29日、今年国内で司祭4人、教会従業員1人が殺されたと報告した。司祭はゲレロ州で3人、メヒコ州で1人が殺害された。従業員は運転手で、司祭の拉致を防ごうとして殺された。
ゲレロ州で殺された司祭の一人は、ウガンダ人宣教師。
2014年12月28日日曜日
「世界」がホンジュラスの青少年暴力組織マラスのルポ掲載
中米「北の三角形」を構成するグアテマラ、エル・サルバドール、オンドゥーラスでは、「マラス」と呼ばれる青年暴力結社が長らく幅を利かせている。彼らは、体中に刺青をするなど恐持てし、殺人をはじめ凶悪犯罪を厭わない。西北に隣接するメヒコにも根を張る。治安撹乱要因として、各国で麻薬マフィアとともに取締りの対象となってきた。
この「マラス」をオンドゥーラスで取材したルポルタージュが、雑誌「世界」2015年1月号(岩波書店、発売中)に載っている。文・工藤律子、写真・篠田有史の、おなじみコンビの作。日本人が現地で「マラス」を取材し記事を書くことは、極めて稀だ。この点だけからも価値があるが、内容も豊かで、読む者は考えさせられる。つまり上質のルポである。
極貧の日常に苦しみ病む青少年が「マラス」になるかならないかの分かれ目は何か。鍵は家庭・学校・社会の教育にある。当たり前のことだが、それがなかなか叶わないのが発展途上諸国だ。この記事には、元マラス要員、社会参加・復帰支援者らの生の声も綴られている。だから説得力がある。
日本人は、中米というと「コスタ・リカ」とくる者が多い。経済人はパナマ運河拡張やニカラグア運河建設工事を気にする。だが、中米を暗く蝕んでいる深刻な社会問題にも目を向けてほしい。
ラ米、とりわけ中米に関心のある人々や、メディア記者に、このルポを読むことをお勧めする。
この「マラス」をオンドゥーラスで取材したルポルタージュが、雑誌「世界」2015年1月号(岩波書店、発売中)に載っている。文・工藤律子、写真・篠田有史の、おなじみコンビの作。日本人が現地で「マラス」を取材し記事を書くことは、極めて稀だ。この点だけからも価値があるが、内容も豊かで、読む者は考えさせられる。つまり上質のルポである。
極貧の日常に苦しみ病む青少年が「マラス」になるかならないかの分かれ目は何か。鍵は家庭・学校・社会の教育にある。当たり前のことだが、それがなかなか叶わないのが発展途上諸国だ。この記事には、元マラス要員、社会参加・復帰支援者らの生の声も綴られている。だから説得力がある。
日本人は、中米というと「コスタ・リカ」とくる者が多い。経済人はパナマ運河拡張やニカラグア運河建設工事を気にする。だが、中米を暗く蝕んでいる深刻な社会問題にも目を向けてほしい。
ラ米、とりわけ中米に関心のある人々や、メディア記者に、このルポを読むことをお勧めする。
2014年9月18日木曜日
ホンジュラスの最近のデング熱患者は2万人に迫る
オンドゥーラス保健省は9月17日、デング熱患者は今週1169人増え、過去36週間の患者数は1万9175人に達した、と発表した。
中部のフランシスコ・モラサン県一帯に患者数が集中している、という。
中部のフランシスコ・モラサン県一帯に患者数が集中している、という。
2014年1月28日火曜日
ホンジュラスのフアン・エルナンデス新大統領が就任
オンドゥーラス(ホンジュラス)のフアン=オルランド・エルナンデス新大統領が1月27日就任した。昨年11月24日の大統領選挙に政権党の国民党(保守・右翼)から出馬し当選した45歳の弁護士で企業家。任期は4年。
首都テグシガルパの国立競技場で就任式が挙行された。就任演説でエルナンデスは、「史上最悪の犯罪激発状態にある」と指摘し、「国家警察、軍警を動員し、今日から凶悪犯罪撲滅のため<残忍な者よ去れ=フエラ・ティグレス>作戦を開始する」と述べた。
また、「労働者、農民、自営業者のための政策を重視する」と語った。
就任式にはパナマ、コスタ・リーカ、コロンビア、コソヴォの大統領、台湾総統、ベネスエラ、ニカラグアの副大統領、スペイン皇太子、米州諸国機構(OEA)事務総長らが出席した。
2013年11月26日火曜日
後味悪いホンジュラス大統領選、選管が政権党候補勝利を認定
オンドゥーラスで11月24日実施された大統領選挙は、開票が大幅に遅れ混乱していたが、選挙最高裁(中央選管)が25日夜、政権党・国民党候補フアン・エルナンデス(45、保守・右翼)が当選したと発表し、一応の決着を見た。
開票率67・75%段階での得票率は、エルナンデス34・08%、事実上の対立候補シオマラ・カストロ(54、自由・再建党=リブレ、革新)28・92%だった。選挙最高裁はエルナンデス1位の趨勢は動かないとして、当選を認めた。
この国の大統領選挙には決選投票制度がないため、今回のような接戦の場合、得票1位と2位の候補が開票率の低い段階で一方的に「当選宣言」をするなど、問題が多い。開票の遅れは、不正操作の余地を疑わせる。極めて後味の悪い選挙だった。
やはり決選投票制度のないメキシコでは2006年、開票時に不正があり、負けたはずの政権党候補が「僅差で勝利」している。
エルナンデスは弁護士。ポルフィリオ・ロボ現大統領の子飼いで、国会下院議長を務めてきた。経済は新自由主義政策をとる。
カストロ候補は、09年にクーデターで政権を追われたマヌエル・セラヤ元大統領の妻で、夫の「敵討」を志していた。
カストロ陣営は、エルナンデスの勝利を認めず、投票所ごとの開票結果の開示を要求している。
2013年11月25日月曜日
ホンジュラスで大統領選挙実施
オンドゥーラスで11月24日、大統領選挙が実施された。結果判明はJST25日正午ごろの見込み。
8人が出馬しているが、実質的には、マヌエル・セラヤ元大統領夫人シオマラ・カストロ(自由・再建党=LIBRE)と、政権党・国民党(PN)のフアン・エルナンデスの争い。カストロがやや優勢と見られている。
セラヤは改革政策を疎まれ09年6月、右翼・保守支配層と軍部によるクーデターで追放された。夫人が勝てば、クーデター勢力へのしっぺ返しになる。
また、底辺層、労農、左翼らの新興政党LIBREのカストロが勝てば、自由党(PL)と国民党の伝統的両党による旧来の政治支配に風穴が開くことになる。
2013年8月14日水曜日
ホンジュラスで労働者に「おしめ」はかせ生産性維持
オンドゥーラス(ホンジュラス)に進出している韓国系保税加工工場(マキラドーラ)が、労働者を便所に何度も行かせないため「おしめ」をはかせて仕事させたいたという実態が報道され、問題化している。
米ミシガン州に本社を置く「キュンシン・リアー配電システム社」は10年前に進出し、ヒョンデ車などの部品を生産し、米国に輸出してきた。たが、労組結成を許さず、労働者へのひどい待遇を続けてきた、という。
ある女性労働者は、便所へは午後1回しか行くことが許されず、行けば罰金を払うことになるが、女性は罰金を払って生理の処理をせざるを得ない状態だ、と語っている。
労働省は過去に何度か立ち入り調査を試みたが、その都度拒否されたという。問題が大きくなったことで、労働省は同社に16日までに労組結成を認めるよう勧告した。
本社が米国にあるため、米労働総同盟産別会議(AFL-CIO)が、同社労働者の労組結成を支援している。
2013年6月3日月曜日
ホンジュラスが一部原油代金を物資で支払いへ
オンドゥーラス(HON=ホンジュラス)とベネズエラの原油輸出入協定の内容が6月1日明らかになった。HONは、輸入代金の60%を現金か物資の現物で支払い、40%は25年間、年利1%で返済する。
HONは当面、毎月2000万ドルを牛肉、鶏肉、鶏卵、オレンジ濃縮ジュース、椰子油、フリホール豆、カフェー、玉蜀黍粉の現物で支払う。将来的には、これを月6000万ドルに拡大する。
HONはマヌエル・セラヤ大統領時代に、ベネズエラのウーゴ・チャベス大統領(故人)が主導していた米州ボリバリアーナ同盟(ALBA)と、ペトロカリーベ(カリブ連帯石油機構)に加盟した。だが09年6月の軍民クーデターでセラヤが追放されると、後継の右翼政権はいずれからも脱退した。
クーデター体制制度化のために2010年に生まれたポルフィリオ・ロボ現大統領は、安い原油が必要なため復帰を望み、先月5日、ペトロカリーベ復帰が認められた。
次期大統領選挙は11月10日に予定されるが、セラヤ元大統領夫人シオマラ・カストロが最有力候補と目されている。
2013年6月1日土曜日
ホンジュラスで古代マヤ都市跡発見さる
オンドゥーラス(ホンジュラス)人類学・歴史研究所(IHAI)は5月31日、コロン、グラシアスアディオス両県にまたがる密林で、隣接する二つの古代マヤ遺跡(都市跡)を発見した、と発表した。「第1白亜都市」と命名された。
一方の遺跡は去年発見され、調査をしていたところ、もう一方の遺跡が最近見つかった。両方を合わせた面積は、この国最重要のコパーン遺跡の3倍になる。
米コロラード州立大学の調査団が発掘作業に当たってきた。その団員は、「マヤ文明解明上、世紀の発見になる可能性がある」と見ている。
2013年4月13日土曜日
殺人発生率世界最悪はホンジュラス
国連統計によると、2012年に世界最悪の殺人発生率を記録したのはオンドゥーラス(HON=ホンジュラス)で、人口10万人当たり85・5人だった。世界平均は8・8人。この国では、警察の能力不足や政治的工作の結果、殺人事件の80%は迷宮入りとなる。
メキシコ(墨)の団体「治安・正義・平和」の統計では、世界最悪の殺人発生都市は一昨年、昨年ともHONサンペドロスーラだった。去年は10万人当たり169人。2位は墨アカプルコで143人。3位はVEN首都カラカスの119人、4位はHON首都テグシガルパで102人だった。
5~10位は墨トレオン、伯マセイオ、COLカリ、墨ヌエボレオン、VENバルキシメト、伯ジョアンペッソア。
11~20位は伯マナウス、グアテマラ市、伯フォルタレーザ、伯サルヴァドール、墨クリアカン、伯ヴィトリア、米ニューオーリンズ、墨クエルナバカ、墨フアレス市、VENグアヤナ市。
21~30位は米デトロイト、COLククタ、伯サンルイス、COLメデジン、ジャマイカ・キングストン、伯ベレーン、南ア・ケープタウン、伯クイアバー、COLサンタマルタ、伯レシーフェ。
31~40位はVENバレンシア、墨チウアウア、プエルト・リコ首都サンフアン、伯ゴイアニア、HAIポルトープランス、墨ビクトリア、COLペレイラ、南ア・ネルソンマンデラベイ、VENマラカイボ、米セントルイス。
41~50位は米ボルティモア、伯クリチーバ、米オークランド、ESサンサルバドール、伯マカパー、南ア・ダーバン、墨モンテレイ、伯ベロオリゾンテ、ブラジリア、COLバランキージャ。
ラ米・カリブ、米国、南アで最悪50位を占めている。
2012年10月5日金曜日
ホンジュラス政変後の人道犯罪の報告書発表
★☆★☆★国際民間組織「真実委員会」は10月3日、オンドゥーラス(HON=ホンジュラス)で09年6月起きた軍民クーデターから去年8月までに同国内で発生した人道犯罪について報告書を発表し、被害者に賠償し、加害者を断罪するよう訴えた。
★委員会は、在米エクアドール人修道女エルシー・モンヘを委員長とし、09年に設置された。
1966の証言を基に、殺人58、強制失踪3、拷問84、強姦11、拉致11を含む5000件の人道犯罪を記録した。
★報告書によると、犯行の30%に国軍、44%に警察が、それぞれ関与した。事件の66%は、首都テグシガルパで発生した。また事件の60%は、クーデター以後半年の間に起きた。その間、政権にあったロベルト・ミチェレッティ暫定大統領(主要なクーデター首謀者)の責任とされている。報告書は、司法当局も「共犯」と指摘している。
★モンヘ委員長はこの日、報告書をポルフィリオ・ロボ大統領に渡してから、首都で記者会見した。ロボ政権発足時の2010年1月になされた「恩赦」を、無処罰政策の象徴だと糾弾し、恩赦無効化、責任者・黒幕の特定・逮捕・裁判・処罰、被害者・家族への賠償、国外亡命者の帰国などを急ぐよう、政府と世論に訴えた。
★委員長は、米政府が、クーデターと米国の関与に関する文書を公開したがらないことを批判し、公開するよう、あらためて要求した。
★委員会の委員には、亜国「五月広場の母たち」の会のノラ・コルティーニャス、亜国人ノーベル平和賞受賞者アドルフォ・ペレス=エスキベル、元エル・サルバドール(ES)最高裁判事ミルナ・ペルラ、HON人作家エレン・ウマーニャ、HON人司祭ファウスト・ミージャが名を連ねている。
★報告書の発表には、クーデターで追放されたマヌエル・セラヤ元大統領、被害者関係者らのほかに、メキシコ、ニカラグア、ES、エクアドール、ブラジルの大使館員が立ち会った。発表に合わせ、人道団体や被害者遺族など数百人がデモ行進した。
★HON政府系の「真実・和解委員会」(委員長エドゥアルド・ステイン元グアテマラ副大統領)は去年半ば、人道犯罪84件を報告し、解散した。うち13件が調査対象になっただけ、と伝えられる。
2012年9月27日木曜日
ホンジュラスで人権派弁護士が暗殺さる
▼▼▼▼▼ホンジュラス(HON)で、権力とつながる強者から土地を奪われた貧農たちを支援していた人権派弁護士アントニオ・トゥレホ(41)が9月22日夜、首都テグシガルパのトンコンティン国際空港近くで暗殺された。至近距離から頭部などを銃撃された。
▼トゥレホは、アグアーン盆地で土地奪回闘争を続ける「アグアーン土地回復真正運動」(MARCA=マルカ)の顧問弁護士だった。
▼事件の背景には、富裕な大土地所有者や農産業経営者が司法当局と癒着して、貧農たちから土地を奪い、アフリカ椰子などの栽培地にしているという近年の事情がある。
▼トゥレホは今年6月末、土地を奪われた農民側の勝訴を実現させた。だが、その判決は高裁で葬られた。トゥレホは、土地を奪う側を糾弾し続け、死の強迫を何度も受けていた。
▼米国務省は、HON政府に今回の暗殺事件の徹底捜査を求めるとともに、捜査協力を申し出た。国連人権高等弁務官事務所は、犯罪者の無処罰をなくすよう、HON政府に求めた。
▼この種の政治的殺人は、この国では珍しいことではない。マヌエル・セラヤ元大統領は、富裕層に属しながら富裕層に歯向かって政権を追われたが、26日、HONには「エスクアドロン・デ・ムエルテ」(専門的殺し屋集団)がある、と語った。
2012年7月2日月曜日
ホンジュラス大統領戦にセラヤ夫人出馬へ
☆★☆ホンジュラス(オンドゥーラス)では2013年11月に次期大統領選挙が実施される予定だが、7月1日、シオマラ・カストロ=デ・セラヤ(52)が出馬を表明した。06年6月末のクーデターで政権を追われたマヌエル・セラヤ元大統領の夫人で、自由・再建党(LIBRE=リブレ)の候補となる。
★この日のサンタバルバラ市での決起集会には、同党発表で15万人が結集した。セラヤ支持派はクーデター後、人民抵抗戦線を構築してクーデターを起こした寡頭支配勢力に挑戦し、多くの犠牲者を出した。この戦線を基盤にリブレが結党された。
☆夫人が勝てば、夫の屈辱を晴らすことになる。次期大統領の任期は14年1月から4年間。
★この日のサンタバルバラ市での決起集会には、同党発表で15万人が結集した。セラヤ支持派はクーデター後、人民抵抗戦線を構築してクーデターを起こした寡頭支配勢力に挑戦し、多くの犠牲者を出した。この戦線を基盤にリブレが結党された。
☆夫人が勝てば、夫の屈辱を晴らすことになる。次期大統領の任期は14年1月から4年間。
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