2015年11月2日月曜日

コロンビア政府軍の軍事作戦が停戦に脅威、とFARC警鐘

 コロンビア革命軍(FARC)は11月1日、同ゲリラ組織が7月20日から維持している「一方的停戦」を監視・検証している「和平のための拡大戦線」(FAPP)に対し、FARCとの緊急会合開催を要請した。

 理由は、このところの政府軍の全国的な軍事化強化によってFARC要員が殺されており、停戦が脅かされている、との判断から。

 FARCは10月31日には、ハバナでの和平交渉を支援しているクーバ、ノルウェー、ベネスエラ、チレ4カ国代表と、交渉に側面参加している米独EU代表に、「軍事化による危険性」について詳しく説明した。

 和平過程を支援しているコロンビア超党派議員団も1日、政府、FARC双方に対し、和平過程を壊さないため言動を慎重にするよう呼び掛けた。

 一方、コロンビア紙はハバナでFARC交渉代表団広報担当のカルロス=アントニオ・ロサーダの発言として、JMサントス大統領は相互停戦の監視・検証を国連安保理に提案すること、および、相互停戦前にFARCは特定地域に終結すべきこと、の2点を条件としてFARCに提示したが、FARCはこれを拒否した、と報じた。

 FARCは、国連の関与は不要であると同時に、9月23日の和平合意に反する、と見ている。また、FARC要員の集結については、「政府に真の政治的意志があれば集結は不要」との立場だ。