★☆★国連総会は11月13日、米国の対キューバ経済封鎖廃棄を求める決議案を賛成188カ国で可決した。反対は米国、イスラエル、パラオ。棄権はマーシャル諸島とミクロネシアだった。21回連続の可決となった。だが決議に拘束力はない。
★封鎖は、1960年にアイゼンハワー政権が始め、62年2月ケネディ政権が制度化した。キューバのブルーノ・ロドリゲス外相はこの日総会で演説し、キューバが封鎖で被った損出は62年から2011年末までに1兆660億ドルに達した、と明らかにした。
★同外相はまた①米国は封鎖によっても対キューバ外交目的を達していない②米国には封鎖を維持すべき法的、倫理的正当性がない③封鎖はキューバに対する虐殺行為に等しく、大規模・現行犯的・制度的な人権蹂躙だ-と述べた。
★これに対し、米国のロナルド・ゴダード国連大使は、①決議を拒否する②米国がキューバの経済停滞の責任者だとする論法を拒否する③キューバの発展を阻んできたのはキューバ政府自身だ④キューバは経済困難の責任を転嫁すべき生贄の羊を国外に求めている⑤米政府はキューバ人民を制裁しているのではなく、米国内から昨年20億ドルの送金があったし、12億ドルの人道援助を許可している-と反論した。
★キューバ外相の演説には満場の拍手があったが、米大使には誰も拍手しなかった。