2016年7月23日土曜日

キューバ紙グランマがアサド・シリア大統領の発言を報じる

 クーバ共産党機関紙グランマは7月21日、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領が「経済と教育をラ米と同程度にしたいと考えていたが、その取り組みは内戦で駄目になったと語った」と報じた。

 玖国営通信プレンサ・ラティーナ(PL)がダマスカスでインタビューした内容で、同大統領は「その取り組みのため玖VEN亜伯のラ米4カ国を訪問した」とも語った。

 フィデル・カストロ前玖政権は1973年、第4次中東戦争が起きると、シリアに軍事顧問団を派遣した。現大統領の父、故ハフェズ・アル=アサド前大統領は1979年、ハバナでの第7回非同盟諸国首脳会議に出席。フィデルは2001年ダマスカスを訪問、現大統領と会談した。大統領は2010年に訪玖した。

 日本の黄川田仁志外務政務官は20日、ハバナでロヘリオ・シエラ玖副外相、およびリカルド・カブリーサス対外経済関係担当副首相兼経済・企画相と個別に会談した。

 6月初め、ミゲル・ディアスカネル第1副議長が来日、安倍首相、岸田外相らと会談した。政務官の今回の訪玖は副議長来日の延長線上ある。経済関係強化の話し合いでは、玖側はハバナ西方に建設中のマリエル開発特区(ZEDM)への進出を働きかけた。

 サウディアラビアとクーバは21日ハバナで、サウディがクーバに対し、サウディ産品輸入向け5000万ドル、上水道整備向け3000万ドルの計8000万ドルの借款を供与する協定に調印した。

 ブラジル保健省は22日、ヂウマ・ルセフ政権が始めた僻地医療充実化政策「マイス・メヂコス(もっと医師を)」の欠員を補うため、近く玖人医師1200人がブラジルに着任すると明らかにした。

 玖政府は玖人医師への手当を30%増額するよう要請、伯側は10%と回答。この問題が未決着のまま、医師団導入政策は継続されている。

 一方、独立電子メディアは21日、クーバ人の自殺は2014年1454人、15年1492人と報じた。生活苦によるストレスも原因の一つという。クーバでは自殺者に触れるのは依然タブー視されており、自殺者数が表に現れるのは極めて稀だ。

 プエルト・リコの刑務所に35年も収監されている独立派指導者オスカル・ロペス=リベラは21日、8月13日に90歳となるフィデル・カストロ前議長に祝電を送った。

▼ラ米短信  ベネスエラ政府と野党連合MUDの間で対話を仲介している南米諸国連合(ウナスール)のエルネスト・サンペール事務総長(元コロンビア大統領)は7月21日、ローマ法王庁が仲介に参加する、と発表した。

 ヴァティカンの参加はMUDが要請していた。法王庁は22日から参加する。MUDは、マドゥーロ大統領罷免の是非を問う国民投票の年内実施や、街頭暴力教唆罪などで服役中の自派政治家釈放などを、政府との対話の前提条件として提示している。