コロンビアのゲリラ組織FARC(コロンビア革命軍)の最高幹部ロドリーゴ・ロンドーニョ(ゲリラ名ティモチェンコ)ら書記局員は11月21日、ハバナからボゴタに到着した。24日に政府と新たな内戦終結最終合意書に調印するためだ。
8月にまとまった最終合意書は9月26日カルタヘーナで調印され、10月2日国民投票にかけられたが、賛成49・8%、反対50・2%の超僅差で拒否された。
このためサントス政権とFARCはハバナで修正協議に入り、11月12日、新たな最終合意書をまとめた。和平後のゲリラの処遇などに変更が加えられた。
双方は24日、ボゴタで調印。これを受けてJMサントス大統領は、国会に審議を要請する。審議終了後、国会が合意書承認の是非を決める。新たに国民投票を実施するには、準備期間が長くなり、巨費が必要なためだ。
和平に反対する右翼・保守勢力の代表格アルバロ・ウリーベ前大統領らは21日、政府和平交渉代表団と会い、新たな最終合意が絶対的決定にならないよう要請した。
一方、FARC書記局は21日、サントス大統領宛ての公開書簡を発表。その中で、今年に入ってから左翼の社会・農村活動家200人が秘密結社を装った支配階層に暗殺されており、彼らの責任逃れ、無処罰は絶対に許せない、と糾弾した。
書簡は、そうした階層は内戦で利益を得てきた者たちだと指摘。過去にFARCの政党部門「愛国同盟」(UP)の幹部ら党員5000人が暗殺・殺害された事実を取り上げ、「政府に道義的責任がある」と強調した。