2016年6月7日火曜日

社会主義キューバで民放テレビ2局が営業開始

 クーバに民放テレビ2局がこのほど開設され、営業を開始した。「ミ・アバーナTV」と「ボーラ8TV」で、番組は音楽と文化が中心。企業の商業広告や宣伝画像を流す。

 クーバのメディアはすべて共産党イデオロギー局の管理下にあり、民放も例外でないが、自営業者が50万人を超え、成功者も増えており、民放の企業宣伝収益が可能になった。

 クーバ内務省は1961年6月6日発足したが、その55周年記念日の6日、ラウール・カストロ議長も出席して盛大な記念式典が催された。内務省は治安維持と諜報活動の要であり、米国と国交を再開した今、ラウール政権にとって内務省の活動は一層重要になっている。

 ★一方、ブルーノ・ロドリゲス外相は5日、ハバナ市内の会議殿堂で、韓国のユン・ビョンセ外相と75分間会談した。当初の予定は30分だった。

 クーバは、革命が勝利した1959年、北朝鮮を承認、韓国と断交した。だが1992年のバルセローナ五輪期間中、双方のスポーツ当局高官が交流、対話に道を開いた。

 昨年、クーバが米国と54年半ぶりに復交すると、韓国も対玖復交に向けて動き始めた。先月9日ソウルで両国商業会議所幹部が会合し、関係強化のための趣意書に調印した。

 またこのほどハバナで、「韓国映画週間」が催された。玖韓交流協会、玖映画文化・産業庁(ICAIC)、玖人民友好庁(ICAP)が開催に関与した。クーバで韓国は、「サムスン、ヒョンデの国」として知られている。

 ユン外相は、ハバナで4日開かれた第7回カリブ諸国連合(AEC)首脳会議にオブザーバー国として急遽出席し、玖外相との会談に備えていた。

 ユン外相は「会談は友好的、真剣、かつ誠実だった。クーバの気候変動への取り組みに韓国としていかに協力できるかを検討中と玖外相に伝えた」と述べた。

 クーバには、韓国系市民1100人がいる。多くは日本の支配下にあった1921年、移住先のメヒコから渡玖した人々の子孫だ。2014年ハバナに韓国政府の援助で韓国文化会館が建てられたが、ユン外相はそこで韓国系代表と懇談した。

 玖メディアは6日現在、玖韓外相会談を報じていない。国交のある北朝鮮を慮っているからだ。北朝鮮の高官は先ごろ来訪し、露同党大会の結果を説明、クーバ側から共産党大会の結果を聴いた。