ハバナで6月4日、第7回カリブ諸国連合(AEC)首脳会議が開かれた。AECは「大カリブ地域統合」を目指して1994年設立され、カリブ海沿岸の25カ国(ラ米12、英連邦系12、スリナム)が加盟している。
この日85歳になったラウール・カストロ玖国家評議会議長が開会演説。「LAC(ラ米・カリブ)地域における帝国主義と寡頭勢力による反転攻勢に無関心であってはならない」と警鐘を鳴らし、マドゥーロVEN政権と、弾劾裁判中のヂウマ・ルセフ伯大統領への連帯を表明した。
さらに、ワシントンに本部を置く米州諸国機構(OEA)について「過去も未来も帝国主義の道具だ」と扱き下ろした。クーバは62年に追放されて以来加盟しておらず、「復帰する意志は毛頭ない」と表明している。
会議にはベネスエラ、スリナム、ガイアナ、パナマ、コスタ・リカ、エル・サルバドール、オドゥーラス、グアテマラ、ドミニカ共和国、ハイチ(暫定)の10カ国大統領、ジャマイカ、トゥリニダードトバゴなど英連邦諸国の首相らが出席した。
米植民地プエルト・リコ(PR)のアレハンドロ・ガルシア知事も招待出席。またアルバ、クラサオ、仏領ギアナ、ターカスカイコスなど協賛地域の首脳らも出席した。ガルシア知事は、PRハバナ代表部開設を検討中と述べた。
べエスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は首脳発言で、「米国はベネスエラ孤立化を狙ってLACに粗暴な圧力をかけている。これに屈してはならない」と警告した。
会議は「ハバナ宣言」と「2016~18年行動計画」を採択して閉会した。44項目から成る同宣言には、①小島嶼諸国が直面している試練と脅威を認識し対処②各国に独自の体制を選ぶ権利あり③LAC平和地域化宣言を確認④玖米復交支持し、経済封鎖な一方的措置を破棄するよう米国に要求⑤コロンビア内戦和平交渉支持⑥ハイチ危機克服努力支持⑦LAC核兵器禁止機構(OPANAL)規約に沿いつつ核軍縮促進⑧開通間近なパナマ運河第3水路祝福⑨CELAC(ラ米・カリブ諸国共同体)強化-などが盛り込まれている。