ニカラグア大統領選挙(11月6日実施)の政権党候補にダニエル・オルテガ大統領(70)が6月4日決まった。サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)は同日マナグアで第6回党大会を開催、代議員1987人のうち出席した1910人全員がオルテガ擁立に賛成した。オルテガはFSLNの書記長でもある。
オルテガは、ゲリラ組織だったFSLNの司令の一人として革命戦争を指揮、1979年7月、ソモサ独裁を打倒し、革命に成功。85~90年、大統領を務めた。
90年代は、レーガン米政権が軍事介入し、ニカラグアは内戦の巷となった。89年の東西冷戦終結を経て90年、米国の圧力下で大統領選挙が実施され、保守勢力のビオレタ・チャモーロに敗れたオルテガは野に下った。
オルテガは2006年11月の大統領選挙に勝ち、07年1月10日、就任。以来、連続2期務めてきた。その間、改憲し、連続再選制限をなくした。夫人のロサリオ・ムリージョと2人で、ニカラグアをほぼ完全に支配している。
11月の選挙は総選挙と呼ばれ、正副大統領、国会議員90人、中米議会議員20人を選ぶ。政党支持率は、FSLN89%、立憲自由党2%、独立自由党1・5%。有権者は300万人。
連続3選、計4期目を目指すオルテガは4日、「国際監視団は招かない。ニカラグア人民には反帝国主義思想がある」と述べた。