亜国のマクリ新政権は12月16日、外為二重相場制度を廃止、17日から自由変動相場制にすると発表した。個人・法人は月200万米ドルまでのドル買いが認められる。
16日現在の相場は公定交換率が1ドル=9・84ペソ、並行相場(闇相場)が同14・25ペソだった。為替一本化で、公定価値が切り下げられる形で実勢が反映されることになる。インフレ加速が予想されている。
マウリシオ・マクリ大統領は16日、ウラディーミル・プーチン露大統領と電話会談し、国連、G20など多国間機関での外交協力、通商、麻薬取締り、テロリズム対策などについて話し合った。
一方、検察は16日、「五月広場の母たちの会」のエベ・デ・ボナフィニ会長の発言を有罪と判断、捜査を開始した。同会長は11月末、大統領就任直前のマクリを「敵」と位置付け、就任翌日の12月11日に首都で「抵抗行進」をするよう呼び掛けた。
検察は、これを「集団暴行罪」および「治安撹乱罪」で起訴可能と捉えた。世論は、マクリ政権による反対派人権団体への弾圧が始まった、と受け止めている。
同「母の会」は国家予算で運営され、「労働大学」などを維持してきた。だが予算打ち切りの公算が大きくなっている。