ペルーの世論調査会社CPIが4月29日公表した大統領選挙決選(6月5日)進出候補支持率は、ケイコ・フジモリ42・3%、ペドロ=パブロ・クチンスキ(PPK)40・1%。2・2ポイント差の接戦が続いている。
ケイコは4月10日の第1回投票で1位39・8%、PPKは2位21・0%だった。ケイコは2・5ポイント伸ばしただけだが、これは第1回投票が限界近くに達していたことを物語る。
一方PPKは3位以下の候補と争っていたため21%にすぎなかったが、3位以下の落選候補の票を着実に積み上げて、40%の大台を維持している。
CPIは4月26~27日、全国の18歳以上の男女1800人を対象に調査した。未決定は8・9%、棄権(伯票・無効票)は8・7%だった。単純計算では、9%近い未決定票田をより多く開拓し自陣に取り込んだ候補が決選で勝つことになる。
CPI調査は、農村部でケイコは41・6%、PPK36・9%と上回っているが、リマ首都圏ではケイコ43・8%、PPK46・0%とPPKが上に立っている。女性票はケイコ44・4%、PPK38・1%で、この国初の女性大統領を目指すケイコが6ポイント勝っている。
だが大衆層がケイコ53%、PPK47%であるのに対し、中産・富裕層ではPPK55%、ケイコ45%となっている。
絶対に投票しないという「拒否票」はケイコ43・6%、PPK43・5%で<互角>だった。
▼ラ米短信 ブラジル国会上院弾劾審議特別委員会は4月29日、弾劾対象となっているヂウマ・ルセフ大統領側の反対弁論を聴いた。弁護団は、「大統領は犯罪を犯しておらず、弾劾はゴルペ(クーxデター)に等しい」と強く訴えた。
一方、亜国のノーベル平和賞受賞者アドルフォ・ペレス=エスキベル(APE)は28日ブラジリアの大統領政庁にヂウマを訪れ会談、支持を表明した。
次いで記者団を前に、「軍隊を必要としない<やわらかなゴルペ>が進行している。大統領の信用を傷つけるのにメディアが一役買っている。テメル(副大統領)が大統領代行となれば、メルコスール(南部共同市場)やラ米統合に影響が及び、米国を利すること0になる」と指摘した。
APEは続いて上院本会議場に招かれて発言し、「弾劾=ゴルペ」論を展開。弾劾派が増えつつある議場から激しいヤジが飛んだ。