2016年9月10日土曜日

産油国アルジェリアがキューバに原油供給か

 産油国アルジェリアのブーテフリカ政権筋は9月7日、クーバに10~12月、毎月51万5000バレルずつ原油を供給すると明らかにした。クーバは1999年のチャベス・ベネスエラ政権発足後、同国から原油の供給を受けてきたが、マドゥーロ政権の現在、政経両面の危機にあり、原油供給量が今年前半40%減った。

 これによりエネルギー危機に直面したクーバのラウール・カストロ議長は7月、プーチン露政権に優遇価格による原油供給の可能性を打診した。だがロシア政府は、クーバの代金支払い能力を疑問視している。そんな時にアルジェリアがクーバに助け船を出した。

 クーバは1959年の革命後、対仏独立戦争中のアルジェリアを軍事支援した。クーバが医療チームを派遣した最初の国もアルジェリアだった。

 両国の絆は長く続いており、ラウール議長は2009年2回、15年5月と、計3回、アルジェリアを訪問している。クーバは年間2~3億ドルの石油派生製品を同国から輸入してきた。アルジェリア国営石油ソナトゥラチが対玖原油供給に当たるもよう。

★ブラジル短信  ブラジルの全国工業連盟(CNI)とアルヘンティーナの亜国工業連合(CNA)は9月9日ブエノスアイレスで会合し、貿易、投資、技術協力強化のため、「伯亜企業理事会」(CEMBRAL=センブラル)結成で合意した。

 両国の右翼政権はパラグアイと共に、南部共同市場(メルコスール)からベネスエラを排除する形で同市場を麻痺させており、これに代わる経済市場を強化するためCENMBRAL結成に動いた、と分析されている。

 一方、ブラジルでは、正統性に欠けるテメル新政権に即時退陣を求める抗議行動が9月4日から全国的に続いている。「土地無き者の運動」(MST)、労働者唯一中央同盟(CUT)など4団体が中心に動いており、「大統領選挙即時実施」を要求している。

 ヂウマ・ルセフ合憲大統領を8月31日、国会弾劾裁判で強引に罷免して成立したテメル政権は、テメル自身が300万ドル収賄の嫌疑がかけられている腐敗政治家だ。選挙民から「弾劾は事実上のクーデターだった」と糾弾されてきた。