2016年9月23日金曜日

安倍首相がキューバ訪問、カストロ兄弟と会談

 安倍首相は9月22日昼、NYからハバナに到着、日本の首相として初めて訪玖した。首相はフィデル・カストロ前国家評議会議長(90)を私邸に表敬、核問題などについて1時間余り会談した。

 フィデルは議長時代に2度来日、2度目の2003年3月には念願だった広島市を訪問、爆心地跡に立った。その時の衝撃についても語った。

 首相は革命広場でホセ・マルティ像に献花。その裏手にある革命宮殿(政府・共産党本部)でラウール・カストロ議長と会談した。双方は、日本からの12億円の無償援助による医療機材提供で合意。

 首相はクーバの友好国・北朝鮮に対し、拉致事件解決や核実験停止などを働き掛けるよう協力を要請。ラウール議長は、日本政府が対玖債権1200億円を帳消しにしたことへの謝意を表明。双方は関係強化で一致した。首相はこの日、在留邦人・日系人代表と会合した。

 一方、欧州連合(EU)は22日、1996年以来の「民主化へ圧力をかけるための対玖共通姿勢」を公式に廃止。加盟諸国に
対玖協力と政治対話への支持を促した。「共通姿勢」は96年当時のアスナール・スペイン右翼政権の主導で定められた。