ベネスエラのブラディミロ・パドゥリーノ国防相は9月20日、米軍沿岸偵察機Dash-8型機が16~17両日、カリブ海マルガリータ島近海上空のベネスエラ領空を侵犯した、と発表した。
両日は同島で第17回非同盟運動(Mnoal)外相会議と首脳会議が開かれていた。ニコラース・マドゥーロVEN大統領は17日、任期3年のMnoal議長に就任した。偵察機はMnoal会議情報などを収集していたもよう。
発表によると、問題の偵察機はベネスエラ沖の蘭領クラサオ(キュラソー) の基地を発進。VEN空軍戦闘機が緊急発進し、領空侵犯を警告したところ、領空外に出て、クラサオ基地に帰投した。
国防相によると、今年になってから米軍機は無通告でVEN沿岸上空を32回飛行した。昨年11月25日に領空侵犯した際には、米軍は侵犯を認めたという。
デルシー・ロドリゲスVEN外相は近く国連総会で、この米軍機の領空侵犯および事前通告違反について糾弾し、米蘭両政府に責任を正すことにしている。マドゥーロ大統領はMnoal議長として国連総会で演説すると見られていたが、内政を理由に欠席を決めた。
★コロンビア短信 コロンビアのネストル・マルティネス検事総長は9月20日、コロンビア革命軍(FARC)が和平合意に基づき撤退したメタ、ナリーニョ両州の旧FARC支配地域に他の勢力が侵入しつつある、と警告した。
侵入しているのは、もう一つのゲリラ組織・民族解放軍(ELN)とFARC武闘継続派、および麻薬組織や極右準軍部隊など。政府はELNとの和平交渉開始に合意しているが、正式交渉は始まっていない。コロンビア世論は69%がELNとの和平にも賛成している。
▼メヒコ短信 メヒコ検察庁は9月20日、米連邦捜査局(FBI)の技術協力により、強制失踪させられた教員養成学校生43人の遺体・遺骨が埋められている可能性のある穴墓40カ所を特定した、と明らかにした。発掘調査を開始する。
2014年9月26~27日の事件発生当時の警察などによる1000回を超える携帯電話通話歴を調べたところ、イグアラ、コクーラ両市の市警だけでなく、近隣のウイツコ市の警察も事件に関与していたことが判明したという。