ボリビアは2017年元日、国連安保理非常任理事国となった。ラ米枠のベネスエラと交代、任期は18年末までの2年間。
ボリビアは昨年6月、国連総会で193カ国中183カ国の支持を得て選ばれた。64~65年、78~79年に次いで3回目。ラ米のもう一カ国はウルグアイ。
エボ・モラエス大統領は、非常任理事国就任に際し、「ボリビアは安保理で世界人民の声となって、侵略者も被侵略者もいない地球をつくるために闘う」、「就任は、諸国人民を侵し資源を奪うため戦争を仕掛ける者たちを思想で爆撃する好機だ」と述べた。
ボリビアは当面の重要課題としてコロンビア和平、ハイチ情勢、西サハラ問題、パレスティーナ問題を挙げている。
非常任理事国の役割を終えたベネスエラのデルシー・ロドリゲス外相は元日、ボリビアを祝福。さらに新年演奏会でウィーンフィルハーモニーを指揮したグスタボ・ドゥダメルを「国の誇り」と讃えた。
▼ラ米短信 ◎メヒコがガソリン値上げ
メヒコは元日、ガソリンを14・2~20・1%、ディ-ゼルを16・5%、それぞれ値上げした。国際原油価格上昇を値上げの理由としている。だが、国営石油会社PEMEXの生産政策の失敗を指摘する批判が高まっている。
全国の給油所で抗議行動が起きている。今回のガソリン値上げは、生活を痛めつけるという意味で「ガソリナソ」と呼ばれている。
▼ラ米短信 ◎先住民の大統領候補は5月決定へ
サンクリストーバル・デ・ラスカサス市で年末から会合を開いていたEZLN(サパティスタ民族解放軍)と全国先住民会議(CNI)は元日、「先住民施政理事会」(CIG)設置および、来年7月の大統領選挙に出馬する女性の先住民統一候補を5月の次回会合で指名することを決めた。
先住民66集団が加盟するCNIは昨年10~12月、全国523共同体で先住民と話し合い、政治参加について協議してきた。
▼ラ米短信 ◎クーバが革命58周年迎える
社会主義クーバは元日、革命58周年を迎えた。共産党機関紙グランマは論説で、「故フィデル・カストロの遺志を継いで社会主義建設を進めてゆく」と強調した。2日にはハバナの革命広場で軍事観閲式と人民行進が催される。
ベネスエラのニコラース・マドゥーロ大統領は、クーバに祝電を送った。同大統領はまた、元日に213回目の独立記念日を迎えたアイチ(ハイチ) にも祝電を送った。同時に、ウラジーミル・プーチン露大統領から両国協力関係を讃える元日メッセージを受け取ったことも明らかにした。
ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領もクーバに祝電を送った。オルテガは10日、連続3期目の大統領就任式に臨む。