ベネスエラは3月19日、「ジャネリダー(ジャノ性)の日」を迎えた。ジャノ(大平原)文化、ジャノ人の認同(イデンティダー)などを評価し、謳い上げる日。ニコラース・マドゥーロ大統領が17日、指定したばかりだ。ジャノの拡がるアプレ州エロルサが19日、「一日首都」となった。
マドゥーロ大統領は18日、カラカスにある、ボリバリアーナ「ヘスース・リベロ」労働者大学の卒業式で演説、「強国群は諸国を支配するため、諸国の脱イデオロギー化、脱政治化を謀っている」と前置きし、「そのような危険な状況にある今、政治をイデオロギー化せねばならない」と強調した。
大統領は、「ベネスエラの歴史に明確に根ざした堅固なイデオロギーが必要」とし、その特質を「ベネスエラ性、ラ米性、キリスト教、人間的、連帯主義、深淵、民主的、自由、直接民主主義」と説明。同時に、「反ブルジョア、反資本制、反帝国主義、反市場、反虚偽、反陰謀」と指摘した。
さらに、故ウーゴ・チャベス前大統領が始めたボリバリアーナ革命が「21世紀型社会主義」建設を目指していることに触れ、「社会主義社会では人間が自由でなければならない。そのためには平等性、意識、教育、分かち合う文化が不可欠だ」と述べた。
一方、米州諸国機構(OEA)のルイス・アルマグロ事務総長は20日ワシントンで記者会見し、米州民主憲章のベネスエラへの適用提案について新たな意思表明をする。会見の場には、ベネスエラの極右政治家の妻らも出席する予定。
これについてマドゥーロは18日、「ベネスエラ革命はOEAの有無に拘わらず進行する。アルマグロはならず者、裏切り者だ」と反駁。ベネスラの歴史家オマール・ウルタードは、「アルマグロは<アルマグロテスコ>と呼ばねばならない」と扱き下ろした。
OEAの民主憲章適用には、加盟34カ国の3分の2である23カ国以上の賛成が必要。既にペルーが賛意を表明、ボリビアが反対している。