ペルーの世論調査機関CPIが5月26日発表したところでは、6月5日実施の大統領選挙決選で「人民勢力」(FP)候補ケイコ・フジモリが勝利する公算が膨らんでいる。
CPIは5月23~24両日、全国的に調査。ケイコ46%、「変革のためのペルー人」候補ペドロ=パブロ・クチンスキ(PPK)38・9%、白票9・6%、その他5・5%だった。
白票とその他を除く有効投票だけで計算すると、ケイコ54・2%、PPK45・8%になる。29日にはリマ市で両候補の討論会があり、これが終盤戦の山場となる。
PPK陣営や、作家マリオ・バルガス=ジョサを含む反フジモリ派による、ケイコへのネガティブキャンペーンが激化しているが、40代初めのケイコは、70代後半のPPKを遥かに上回る迫力と活力で支持者を固めているようだ。
最大の攻撃所は父親アルベルト・フジモリ元大統領との親子関係だが、ケイコ陣営は昨年から「父親切り離し戦略」を採っており、これが奏功していると言えるかもしれない。
▼ラ米短信 ブラジル上院弾劾裁判担当部門は5月26日、ヂウマ・ルセフ大統領(停職中)の弾劾法廷を6月初め開き、8月2日に弾劾投票を実施する日程案を固めた。
ミシェル・テメル大統領代行は、8月5日のリオデジャネイロ五輪開会式前にルセフ解任に漕ぎつけ、代行から暫定大統領に昇格して開会式に臨みたい構えだ。
だが、弾劾派議員たちがルセフ追い落としをクーデターと意識していた事実が明らかになりつつあり、それが弾劾法廷審理と投票行動に影響を及ぼすかどうかに関心が集まっている。