2016年5月25日水曜日

キューバ外相がベネズエラを「連帯訪問」

 クーバのブルーノ・ロドリゲス外相(共産党政治局員)は5月23日ベネスエラを訪問、デルシー・ロドリゲス外相、次いでニコラース・マドゥーロ大統領と会談した。

 クーバ外相は、「クーバは、革命原則もベネスエラ人民への忠義も1ミリメートルたちとも譲らない」と述べ、カストロ兄弟の連帯意志を大統領に伝えた。

 両国外相は、チャベス廟に参り、カラカス市内の医療施設を視察した。同施設は低所得者居住地域(バリオ)の中で保健活動する「バリオ・アデントロ」計画の施設で、クーバ人の医師、看護師、技術者が活動している。

 一方、ベネスエラ最高裁は23日、国家選挙理事会(CNE、選管)前への無許可デモ行進を禁止した。政権党国会議員ディオスダード・カベージョ(前国会議長)は、「野党連合MUDは、国民投票を口実に街頭暴力醸成を狙っている」と非難した。CNEは24日、MUDが提出した国民投票請求者名簿20万197のうち、2万1560に不備があった、と発表した。

 MUDは、6月13~15日ワシントンの本部で開かれる米州諸国機構(OEA)外相会議が、ベネスエラ問題を討議することを求めている。狙いは、「米州民主憲章」をベネスエラに適用し、同国のOEA加盟資格を停止させることだ。

 南米諸国連合(ウナスール)は23日声明を発表、カラカスで先週、サパテーロ前スペイン首相ら元首脳3人が政府と野党の対話を仲介したことについて、「ベネスエラが対話、共生、平和に則り政治的安定と経済回復のための代案を見出すことに今一度かけた」と述べた。

 NGO「ベネスエラ人権教育・活動計画」(PROVEA)は24日、食糧・薬品不足や社会基本サービス低下で、構造的貧困が2014年の21・3%から15年の29・1%に増えた、と発表した。