2012年9月17日月曜日

アンデス農民が「サミット」開催


☆アンデス5カ国農民組織代表200人が9月11~13日ラパスに集まり、「アンデス農地改革・食糧主権クンブレ(サミット)」を開催した。主催者は「ラ米農村諸組織連絡会議(CLOC=クロック)加盟の「アンデス地方農民の道」。ボリビアのアルバロ・ガルシア副大統領も出席した。

☆会議は、アンデス地方(ベネズエラ、コロンビア、エクアドール、ペルー、ボリビア)各国の農業政策の現状を分析した。新自由主義政策によって貧困、失業、土地収奪、経済難民、農村の軍事化、腐敗などが著しく悪化したことが指摘された。

☆「21世紀型社会主義」を採るベネズエラ、ボリビア、エクアドールの政府政策は評価された。だがコロンビアは、耕作地の62%が地主の0・4%に集中していること、内戦状態のどさくさに紛れて1000万hrの土地が奪われ、農民500万人が避難民になったこと、などが槍玉にあげられた。ペルーについては、カハマルカでのコンガ計画に見られるように、大型鉱山開発が先住民や農民の土地と環境を破壊している深刻な問題が討議された。

☆会議は、女性・若者の人材育成、女性への暴力根絶、農民の権利防衛、環境保護、水利防衛、生物多様性(生態系)防衛、天然種子の復活、農産業・農薬・遺伝子組み換え種子・大土地所有制度・土地投機収奪・多国籍鉱山開発との闘争強化、などを決議した。また、農民指導者暗殺、農民運動弾圧を糾弾した。

☆ALBA(米州ボリバリアーナ同盟)、CELAC(ラ米・カリブ諸国共同体)、ウナスール(南米諸国連合)を支持し、パラグアイ政変を非難した。コロンビア政府とFARCとの和平交渉開始を支持した。

☆組織強化、闘争などに関する14項目の「主要戦略」を採択した。