ハバナで12月8日、第14回玖露閣僚理事会執行委員会が開かれた。露首席代表ディミートゥリ・ロゴジン副首相は、「ロシアは米国のような西側諸国から圧力を受けてきたが、この国(クーバ)とは主権護持の志を共有している」と述べ、両国が連携して、そのような圧力に対し防衛してゆきたいとの姿勢を見せた。
玖側首席はリカルド・カブリーサス副首相。両国は続いて、2020年までの軍事産業協力を始め、運輸(航空、鉄道、機関車)、電力、薬品に関する協定に調印した。
ロシア側はまた、クーバの中長期開発計画への参画意志を確認した。
一方、玖米両国は7日ハバナで第5回2国間会議を開催、国交改善政策継続で一致した。玖側首席ホセフィーナ・ビダル外務省米国局長は、「2014年12月以来の関係改善は両国市民と国際世論の多数派の支持を受けてきた」と強調、トゥランプ次期米政権になっても、良好な関係を発展させてゆきたい意志を示した。
米側首席はマリ=カルメン・アポンテ国務省米州担当次官補代理。双方はオバーマ政権が終わる来年1月20日前に、これまで話し合ってきた懸案を可能な範囲で合意に持ち込みたい意欲を表明した。ビダル局長は、経済封鎖全面解除とグアンタナモ基地返還をあらためて訴えた。
ビダルは、今年1~10月に米国人20万8000人が来訪、前年同期比68%増と明らかにした。同期間の在米玖系人の来訪は24万8000人で、同4%増。同じく両国間の文化などの交流は1200件あり、12%増だった。
クーバの自営業者ら100人は7日、ドナルド・トゥランプ次期大統領に書簡を送り、オバーマ政権の対玖政策を維持発展させるよう要請した。
欧州連合(EU)は6日、1996年に当時のアスナール・スペイン右翼政権の主唱で定められた「対玖共通姿勢」を正式に廃止した。クーバに「民主化」などを要求するもので、玖側は内政干渉として反駁していたが、去年、事実上廃止された。
▼ラ米短信 ◎ベネスエラ対話が暗礁に乗り上げる
ベネスエラの保守・右翼野党連合MUDは12月7日、マドゥーロ政権との政治対話を打ち切ると発表した。スペインのサパテーロ前首相ら元首脳3人による政府・野党間の仲介工作により10月から対話が続けられていたが、MUDは、政府が大統領罷免国民投票を実施しなければ対話に応じないと跳ね付けた。
南米の亜URU伯PAR智COL秘の7カ国とメヒコ、グアテマラのラ米計9カ国外相は8日連名で、ベネスエラ政府に対し、対話再開に向けて努力するよう要請した。