コロンビア国会は12月28日、サントス政権とゲリラFARC(コロンビア革命軍)との内戦和平最終合意に基づき、FARC要員を恩赦・赦免する新法を可決した。上院は賛成69、反対無し、下院も賛成121、反対無しだった。
和平合意に反対している保守・右翼代表格のアルバロ・ウリーベ前大統領の政党「民主中心」は両院での議決に不参加だった。このため反対票がなかった。
恩赦法成立を受けてJMサントス大統領は同日、「和平を固めるための第一歩だ」と評価、国会に敬意を表した。FARC最高司令ティモチェンコも、「平和への長い道のりの一歩だ」と歓迎した。
当局によると、法成立によってFARC武装要員5700人は国内20カ地域および6地点に集結、武装解除してゆく。来年1月30日までに、恩赦対象にならない要員の数を確認する。人道犯罪など重罪は恩赦対象にならない。
一方、服役中の軍・警察要員1200人には来年2~3月に仮出所が認められる模様。
▼ラ米短信 ◎クーバ経済が22年ぶりに後退
ラウール・カストロ国家評議会議長は12月27日、人民権力全国会議(国会)で演説、2016年の経済が0・9%後退したと明らかにした。議長は、輸出品の国際価格低下による輸出収入減少、ハリケーン被害、外資不足などを原因として指摘した。
クーバ経済は1989年11月のコメコン体制崩壊を受けて90年から縮小。1993年には36%マイナスとなった。だが94年からはわずかずつ成長、2003年には89年の水準を回復していた。ラウールは、2017年には2%成長する見込みと語った。
▼ラ米短信 ◎パラグアイで女性保護法発効
パラグアイで12月28日、女性統合的保護法が発効した。女性への暴力を禁止、フェミニシディオ(女性殺し)は重罪扱いとなり、禁錮10~30年の実刑が科せられることになった。
女性はまた、性教育を受け、避妊方法を知り、妊娠回数を決める権利を認められた。