小さな棺に納められたフィデル・カストロ前議長の遺骨は11月30日、国防省でガラス箱に入れられ、特製霊柩車の荷台に乗せられた。この霊柩車を含む7台の車列がハバナ市内を行進、沿道で無数の市民が棺に別れを告げた。先頭車にはラウール・カストロ議長が乗っている。
車列は午後、マタンサス州カルデナスに到着、夜、サンタクラーラ市に着く。12月3日、サンティアゴデクーバ市のアントニオ・マセオ革命広場で30万人が参列する人民告別式が挙行され、4日埋葬される。ハバナは小一週間ぶりに平常に戻った。
▼ラ米短信 ◎コロンビア和平合意を国会が承認
コロンビア国会上院は11月29日、政府とFARCとの内戦和平最終合意を賛成75、反対0で可決、承認した。和平に反対する右翼政党は事前に退場、不参加だった。
下院も30日、賛成130、反対0で承認した。右翼政党は退場し、不参加だった。国民票に代わる国会の承認で、和平合意は実施に移される段階を迎えた。
アルバロ・ウリーベ前大統領が率いる保守・右翼勢力は、和平合意にウリーベを含む政府現・元高官の内戦責任の免除が盛り込まれているにも拘わらず、和平に反対している。
JMサントス大統領は1日、FARCは12月1日から31日の間に国内23カ所の指定地域に集結、150日以内に武装解除される、と語った。サントスはまた、国会に来週、和平関連法制案を提出つると明らかにした。その時期は、同大統領のノーベル平和賞受賞式と重なる。
一方、政府と、もう一つのゲリラ組織ELN(民族解放軍)は和平交渉を来年1月10日再開することで29日合意した。