ペルーのオヤンタ・ウマーラ大統領は6月1日、2006年の大統領選挙出馬の前年05年にベネスエラ企業から選挙資金を受けたことを認めた。
エル・コメルシオ紙は5月31日、ウマーラ夫人ナディーン・エレディアの母と親友の銀行口座に、ベネスエラのカイサマク社から計8700万ドルが振り込まれた、と報道していた。
これを受けて大統領は、当時、自分の政党だった民族主義者党(PN)が政党として公認されておらず、このため個人口座に入金されたが、合法だったと主張。妻は迫害されている、と反駁した。
ウマーラは06年の大統領選挙で決選に進出したが、相手のアラン・ガルシア候補に「チャベスとの関係」を攻撃され敗れた。11年選挙に再出馬、チャベスとの距離をとり、決選でケイコ・フジモリを破って当選した。
銀行監査当局は09年、ナディーン夫人に関する「資金洗浄疑惑」調査を打ち切ったが、最近、再調査を始めつつあった。
夫人は一時、「最も有力な次期大統領候補」と目されていた。