2015年6月9日火曜日

メキシコ下院選挙は政権党連合が勝利

 メヒコで6月7日、国会下院議員500人、9州知事、871市長、16首都区長、600市会議員を選ぶ選挙が実施された。有権者は8350万人、投票率は47%程度だった。

 保守・右翼のPRI(制度的革命党)が率いる政権党連合(緑の党および新同盟党)は8日現在、下院選挙では、246~263議席を確保する見通しで、第1勢力を維持するもよう。かつての独裁党PRは今や、一党だけでは過半数に達しない時代となっている。

 キリスト教保守・右翼のPAN(国民行動党)は105~116議席の間になるもよう。

 保守化が著しい中道PRD(民主革命党)は、99議席から60議席に激減する可能性がある。この惨敗の原因は、PRDから分派した中道左翼のMORENA(国民改進運動)が34~40議席を獲得するため。

 MORENAは、過去2度の大統領選挙にPRDから出馬したアンデレス=マヌエル・ロペス=オブラドール(AMLO=アムロ)が率いている。

 知事選ではPRIがソノーラ、コリーマ、カンペチェ、サンルイスポトシー、ゲレロ5州で勝った。PANは南下加州、PRDはミチョアカンで、それぞれ勝った。ヌエボレオンでは、財界系無所属のハイメ・ロドリゲスが当確とされている。1州は未定。

 昨年9月、教員養成学校生43人が強制失踪に遭ったまま事件が未解決のゲレロ州では、投票反対運動が起き、オアハカ州では元市長が殺害されている。