ヂウマ・ルセフ伯大統領は6月29日、ワシントンでバラク・オバーマ大統領と会談した。故マーティン・ルーサー・キング師の記念施設をそろって訪れ、「平等、公正のため、および、人種主義と不寛容に反対するため」努力することで一致した。同夜、晩餐会が催された。
ルセフ大統領はワシントン入りに先立ちニューヨークで米財界人との会合に出席、経済関係を一層強化させたいと表明した。現在、米企業3000社がブラジルに進出しており、ブラジルも主要25社をはじめとする企業群が米国に進出している。
この大統領の訪米は2013年に予定されていたが、米政府によるルセフを含む伯政府高官らへのパソコン侵入、盗聴などが組織的に行われていたことが発覚し、延期されていた。
今回の訪米で「過去のわだかまり」は清算された、と受け止められている。2期目にあるルセフは、伯経済後退、国営石油会社ペトロブラスを巻き込んだ政治資金(裏金)捻出事件などで支持率が低迷している。
それだけに、今回の訪米による経済関係の合意などで支持率を上げたいところだ。